・メモ

本書はムーミン谷にまつわる話を集めた短編集だ。話はそれぞれ独立しているが中々面白く、いくつかの物語は飯能のムーミンヴァレーのアトラクションのモデルとなった話だ。

 

本書の中で特に面白かったものを挙げるとすると、冬眠中に無理やり起こされ始めてのクリスマスを経験することになったムーミン一家の話、自由に暮らしているように見えるニョロニョロの厳しい現実、おばさんに毎日皮肉を言われて姿がなくなってしまったニンニの話、そして遊園地の切符切りの仕事から念願の年金生活に入ったものの、子供たちの要望に応えて小さな遊園地を手作りし始めたヘムレンさんの話とかだな。

 

[ムーミン谷の仲間たち/¥1,650]

[トーベ・ヤンソン著、山室静訳/講談社(2020/4/21)]

[249p/978-4-06-516902-5]

[トゥーデッキ、ヘムレンさん、クリスマス、ニョロニョロ、ニンニ、竜、あんまり誰かを崇拝すると、本物の自由はえられないんだぜ、そう言うものなのさ。あのさ闘うってことを覚えない限りあんたは自分の顔を持てるわけないわ。ほんとよ。]

[ムーミン全集[新版]6][初図][0072]