・メモ

長い間著者が翻訳を認めていなかったムーミンシリーズの初回作。筆者のトーベ・ヤンソンは作品の出来が気になり、翻訳を許可していなかったがヤンソン氏が自身の未熟な文体にもそれなり価値があると判断し翻訳の許可を出したと言う。なるほど読んでみると、話の流れが繋がっていなかったり、登場人物の性格の書き込みが不足していたりと色々粗が目立つ部分があることは確かだ。ただ、シリーズで登場することになる、ムーミントロール、ムーミンのママ、ムーミンのパパ、スニフ、ニョロニョロと言ったキャラクタは登場していて、彼らの性格の原型を確認する事ができる。個人的にはニョロニョロの

”無表情な顔をしてどこまでも地平線を目指す"

という設定がたまらなく好きだw

 

[小さなトロールと大きな洪水/¥1,540]

[トーベ・ヤンソン著、冨原眞弓訳/講談社(1992/6/20)]

[113p/4-06-188229-5]

[ムーミントロール、ムーミンパパ、ムーミンママ、スニフ、ニョロニョロ、チューリッパ、赤い髪の少年、コウノトリ、スニフ]

[ムーミン童話全集別館][初図][0052]