・メモ

随分前に買った文庫本、何のために買ったのかもどんな内容だったのかも全く覚えてないw ということで今回久しぶりに再読してみた。題名にある語学者という言葉はちょっと意味がわからないが、要するに西洋古典を専攻する者と言うことらしい。

 

で読んでみると今の私の専攻に関する話が山ほど出てくる。アリストパネスの蛙の鳴き声の部分なんて輪講でまさに私が担当した所だし、へーロドトスの歴史はこれも輪講でやった作品だ。特にこの歴史という題だが、historiaeという単語で現代の歴史を意味する文例が実は非常に少なく、普通は探究であるとか知識とかという意味で使うのが一般的であるという。これには驚いた。

 

また今philologを通して使っているリッデル・スコットやルイス ・ショートといった辞書が本文中で引用されているし、キケロー の輪講で質問されて意味を知らなかったcriticus apparatusも写本間の異説を記述した脚注であるというちゃんとした説明もあった。西洋古典学を専攻してほぼ半年経った私にとっては馴染みのあるトピックスがてんこ盛りで非常に楽しいw

 

[語学者の散歩道/¥1,100]

[柳沼重剛/岩波書店(2008/6/17)]

[250p/978-4-00-602135-1]

[ラテン語、古典ギリシア語、ルイス ・ショート、リッデル・スコット、へーロドトス、歴史?、知識・探究、アリストパネス、蛙、ブレッケケケックス、コアックス、コアックス、ロウブ、it's greek to me、criticus apparatus、脚注(写本間の異説を記述)、河野与一、中務哲郎、国原吉之助、田中秀央、田中美知太郎、松平千秋、ミトリダテス]

[岩波現代文庫 文芸135][再][0030]