・演奏

毎回参加しているMJGでのライブ、今回は津軽三味線のソロライブだった。演者の高橋竹春さんは伝説の巨人、高橋竹山の孫弟子にあたる方で、今は神奈川県に住んでいるが、演奏会は主に地元の青森で開いているということだ。お店に着くと店内は観客でほとんどフルハウス、座る場所がなさそうなので、竹春さんの横のスペースで聴くことになった。

 

今回のライブでは即興演奏を交えて迫力のある演奏が繰り広げられた。節回しのせいか、津軽三味線の奏でるフレーズは、リズムアンドブルースに非常に近いものがあると感じた。演奏を聴きつつ感じたのは、ロックギターだ。中でも想起させられたのはジミ・ヘンドリクス、ブライアン・メイ、ジミー・ペイジといったギタリスト達だ。

 

今回は津軽三味線の楽曲だけだったが、別の機会があればパープル・ヘイズなどもぜひやって欲しいと思った。高橋竹春さんは小柄でキュートな可愛い女性で、どこからあのような力強い演奏のパワーが生まれてくるのか謎だw 以下に今回のライブで知った情報などを簡単にまとめる。

 

・メモ

- 三味線は、大陸から沖縄を経由して日本に入ってきた。沖縄を経た段階で一旦サイズが小さくなったが、本土に入った段階でサイズは中国で使われていたものに戻った。三味線の本体は精度を上げるために三つの部分から成り立っていて、ボディには犬の皮が貼られている。

 

- 高橋竹山氏は演奏時、紋付袴を身につけていた。今回の竹春さんは和風の上着にこれまた和風のパンツといった服装で、カラフルな足袋、草履を履いていた。その衣装が女性演者の正装なのかと尋ねたところ、これは彼女の趣味だそうなw

 

- 三味線の演奏には2種類あり、叩き三味線と引き三味線があり、99%は叩き三味線だが、津軽三味線は引き三味線とのことだった。

 

- 演奏方法は左手で弦を押さえ、右手のバチで弦を弾いて演奏するが、実は左手だけでも弦を弾いて音を出すことができ、この種の演奏は手数の多い細かい演奏をするときに用いているようだ。またバチは弦を弾くとともに本体に当て、パーカッションとしての役割も果たしているとのことだった。一人でメロディとパーカッションを担当できるというのも興味深い。

 

- 今回演奏した曲のうち、「やさごろう節」は実は壮絶な嫁いびりの歌であり、そういったものを題材に取っているところも興味深い。

 

- 余談だが、青森の野菜市場では「ブロッコリ」を「ぶっころり」と称して売ってることがあるそうだ。何だか手強そうだw また卵焼き用の四角いフライパンを竹春さんが買い求めた際、少しサイズの大きいものを所望したところ、売り手のおばさんがこれもあるぞ、あれもあるぞと何種類もフライパンを見せてくれたが、サイズ自体はどれも同じだったそうなw

 

・演奏者

 高橋竹春    津軽三味線

 

・演奏楽曲

 

1.とさのすなやま

2.しゃみせんじょんがらぶし きゅうぶし

3.なかぶし

4.つがるあいやぶし

5.つがるさん下がり

6.あじがさわじんく やさごろうぶし

7.つがるじんく

8.つがるじょんがら即興