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Breakfast Of Champions
103,679円
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・メモ
カート・ヴォネガットの代表作を再読してみようシリーズ第2弾は”breakfast of champions”だ。これも大学生の頃読み漁った記憶があるけど、これも初回に読んだ時とは印象が大きく異なる。
Dwayne hooverはmidland cityという町に住む大金持ち、NYに住む全く売れないSF作家Kilgore troutのファンであり、dwayneとkilogoreはkilgoreがmidland cityのart festivalに招かれたことによりホリディインで会うことになる。dwayneは悪性の強い自身の分泌物によって発狂の途上にある。
ホリディインで出会った二人、DwayneはKilgoreにsecret of lifeは何かと迫り、Kilgoreの言葉に従って彼の最新作”now it can be told”を速読したのち発狂して大暴れし、多くの市民を傷つける。その中でkilgoreは右手の薬指を半ば失う(わたしのばあいはあ左手の薬指)。事件後、kilgoreと出会った著者のKurtは、ヨーロッパの作家が作品を書いた後、農奴や奴隷を解放したように、私はお前を解放してやると言い放ち物語は終わる。
この物語の特異な点は物語の後半から作者がこの物語の語り手あることを辞め、物語の登場人物として物語に積極的に関与するところだろうか。今まで読んだ小説の中でこんな感じのものは一つもない。更に本文中で著者が母の自殺や自分に処方されている抗うつ剤について語る部分もかなり変わっていて、物語全体を暗く淀んだムードに押し流していく。
物語の最後で著者はKilgoreを解放する。この展開の意図はなんだろうか、暫く考えてみた。多分Kurtは物語を暫く書くうちに登場人物の制御ができなくなったのではないだろうか。登場人物が勝手に振る舞うよりは、自分で幕引きをしていったんすべてのことをちゃらにしたかったんだと思う。
いやそれにしてもこんな物語だっとは。私はいったいどこを読んできたのだろう(^_^;)
[breakfast of champions/$3.5]
[Kurt Vonnegut/dell publishing co, inc.(1983/11)]
[297p/0-440-13148-0)
[now it can be told, art festival, midland, swaddle,Kilgore trout, the secret of life, rape, size of penis]
[dell books][再][0044]