・メモ

同世代の天才サッカー選手、マラドーナの半生記。本書は海外旅行中に空港で購入したはずだが、いつどこでかの記憶が全くない。何度か途中で放り出したが、今回意を決して読み切った。やれやれ。

 

本書を読んでいると78アルゼンチンW杯で活躍した名選手の名前が出てきて度々懐かしい気持ちにさせられる。しかし本書の際立つ特徴は、マラドーナの恐ろしいまでの自己正統性の主張と、自分と敵対したものたちへの厳しい言葉の数々である。ビラルド、パサレラ、アベランジェ、ラモン・ディアスらが何度も登場し厳しい言葉が浴びせかけられる。

 

しかし一方で数々のトラブルの中心にいたにも関わらず自分自身の行動、言動に対する反省は驚くほど少ない。私生活ではコカイン中毒、愛人、隠し子、ピッチの上では神の手ゴールと多くのトラブルを巻き起こしながら、何とも思っていないように感じられる書きっぷりだった。

 

天才選手でありかつ稀代のろくでなしである、彼の一生は第三者による別のバイオを参照してみる必要があるな。いやはやとんでもない男だ。

 

[el diego/£8.99]

[diego maradona/yellow jersey press(2004)]

[302p/978-0-224-07190-1]

[ボチーニ、ベルトーニ、オウセマン、中田、パサレラ、五人抜きゴール、神の手ゴール、フォークランド紛争、バルセロナ、ナポリ、アベランジェ、ビラルド、パサレラ、ラモン・ディアス、ペレ、審判団、コカイン、愛人、隠し子]

[単行本][初][0034]