・メモ

六本木にあり、かつて多くの文化人、芸能人、芸術家で賑わったキャンティに関わる人々の物語を綴った話だ。キャンティは現在もあるようだが、かつての輝きは失われているようだ。このキャンティ、このレストランを他の店とは違ったものにしたのは光輪閣の支配人だった川添浩史氏と彼の再婚相手、タンタンこと梶子に寄るところが大きい。浩史氏の抜群のプロデューサ感覚と梶子の洗練された美意識だったようだ。しかし浩史氏ががんで亡くなり、福沢幸雄が事故死し、三島由紀夫が防衛庁への突入、梶子の突然死などのことがあり、だんだんとキャンティは時代の最前線から取り残されていく。

 

六本木近辺での打ち合わせの帰り道、キャンティの前を通ることがあるが、ここがかつて一世を風靡した有名店という面影はないな。また私にとっては浩史氏の長男である象郎氏が風吹ジュンの元夫であったり、覚せい剤などで何度も逮捕されているというニュースでキャンティという名前を知ったことを覚えるくらいかな。本書で書かれた多くの有名人はすでにこの世を去り本書が醸し出す懐かしさを感じることはできないな。キャンティが栄えていたのは小学生の頃だからね。

 

誠剛君はこう言ってる。

 

[キャンティ物語/¥534]

[野地秩嘉著/幻冬舎(1997/8/25)]

[256p/4-87728-494-X]

[川添浩史・梶子、キャンティ、国際人、加橋かつみ、ヘアー、光輪閣、ロカビリー、ロバート・キャパ、安井かずみ、川添象郎、千1659]

[幻冬舎文庫の-3-1][初図][010]