・メモ

物理学者にして夏目漱石の弟子である寺田寅彦氏の著作を読んでみた。物理学と俳句の取り合わせはかなり意外なのでどんな話になるかと期待していたが、ちょっと寺田寅彦氏の俳句に対する思い入れの強さが目に付いたかな。日本人は自然に向かう姿勢が特別で、そんな日本人の文化の中核とも言える俳句を外国人が理解できるわけがないと何度も書いているので正直うんざりしたなw そんなことないっしょ。まぁ連句と音楽との共通性の話は面白かったが。最後に後半にあった俳句集から気に入ったものをあげておこう。以上。

 

誠剛くんはこう言ってる。

 

・牛頓先生俳句集から気に入ったもの

水仙や白磁の瓶に二三本

冬川や朽ちて渡さぬ橋長し

世をすねて日陰の糸瓜そりかえる

秋草や土手のみ残る五稜郭

蜻蛉の頭動かず日午なり

蜩や向ひの峯は夕立す

空高くリンゴを守る案山子哉

下黒く上夕焼けの雲の秋

行秋を案山子遂に炊かれけり

涼しさやジャズに星降る楼の上

亡き妻の四十九日や花曇り

 

[俳句と地球物理/¥1080]

[寺田寅彦/角川春樹 (1997/8/18)]

[283p/4-89456-085-2]

[連句と音楽、季節の感じは俳句の生命であり第一要素である、西洋人に俳句、和歌のわかるはずがない、日本の独立性、それ以外の国が見えていない、西鶴の才覚、日本人の自然観の特異性、野蛮人の手拍子、日本人にしかできない、毛唐人ども、連句の物理学的解釈、面、リーマン面、千0660][ランティエ叢書6][初図][034]