・ メモ
久しぶりに読んだ青木薫さんの翻訳本、啓蒙書というか専門書ではなく一般的な科学に関する書籍という扱いだが、内容はかなり高度だ。思えば大学、大学で理論物理を専攻したが原子核理論だったこともあり、素粒子に関する世界は門外漢だった。さらに悪いことに、当時私はダメな学生で、物理の世界ではこうなっているという数式、とりわけ微分方程式を見ても、それがなぜそのような形をとって表されるのかというところに考えが至らなかった。うーん悔いが残るなw
本書では主に実験物理学の世界から、物理学の最前線のトピックスを教えてくれる。きちんと理解したわけではないが、物質がなぜ重さを持つかということについて、ヒッグス粒子が関与しβ崩壊(弱い相互作用)の際にμ粒子がヒッグス場とヒッグス粒子をやり取りすることでカイラリティを変化させることが示される。このカイラリティの変化(というか振動)こそが物質に重さを持たせる機構というわけだ。
というわけで、私の理解はこの程度の浅さである。著者のレーダーマンは数冊の物理学の啓蒙書を書いているようなのでぼちぼち読んでいこう(^_^)
[量子力学の発見/¥1,728] [レオン・レーダーマン、クリストファー・ヒル著、青木薫訳/文藝春秋(2017/9/17)] [308p/978-4-390523-5] [小さく部分を見るには波長を小さく周波数を大きくする必要がある、粒子ビーム、ターゲット、検出器で集められるデータ、ウィークボソン、ヒッグス粒子、ヒッグス場、大型ハドロン型衝突加速器、デモクリトス、プラトン、第5元素、ネーターの定理、何が質量を生じさせているのか、カイラリティ、チッターベベーグング、ボース粒子=力、フェルミ粒子=質量、Rμ粒子がLμ粒子になるにはヒッグス粒子が必要、JJトムソン→レーズンパン、ラザフォード→原子核、ディラック粒子・マヨラナ粒子、フェルミ研究所はニュートリノ・ファクトリヘ向かう、カイラリティ・ステライル、何が経済を成長させるのか、外生的投入、標準理論][単行本][初][032] |
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量子物理学の発見 ヒッグス粒子の先までの物語
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