・メモ

横浜でjazzお遍路帳なる企画が行われていて、指定され

た10店舗を回ろうよという企画らしい。ジャズ喫茶系

の6店舗を制覇し、いよいよジャズのライブスポット系

の4店舗の制覇に乗り出したわけだ。とりあえず攻める

はドルフィーかなと思いスケジュールを見てみると9月

の後半に永武はんの律動なんとかがある。取り敢えず

このライブに行こうと決めた。ただスケジュールをよく

見て見ると9月3日に纐纈雅代とスガ・ダイローのライ

ブがあるようだ。どちらもフリージャズ系のミュージ

シャンだが何事も経験、一度体験しておこうと決めた。

でもフリージャズって一体なんなんだ?

 

ということで友人に、フリージャズを演奏する際に前

提あるいは制約として決めておくことは何かと質問を

投げてみた。最低限のコード進行とか、テーマとか

リズムパタンを想定していたが彼の答えは意外なもの

だった。究極のフリージャズは事前に何も決めず、例え

ばパートナの打ち出すコード、フレーズ、リズムを聞き

取り、それに対して即興で反応するものだと。これって

まさにfreeなジャズであり、考えてみれば至極当たり前

のことなんだよね。例えば6月のジャズワコウドでの

桃ちくんと松本君のデュエットなんて正にフリージャズ

てかフリーインプロヴィゼーションですな。

 

ただ、お前はフリージャズが分かってない、、みたいな

ことを言う人がいるがこれはどういうことかと別な友人

に質問してみた。彼によれば山下洋輔トリオがやってい

たようなギミックをフリージャズそのものと思い込み、

自分なりに苦労して身につけた本人なりの理由づけを

語っているのではないかと言うことだった。うーん納得

できる。昔はドルフィーもコルトレーンもフリージャズ

と言われていた時代があったが、今聴くと普通のジャズ

だもんな。まぁ音の出し方は特徴があるのでそれを捉え

てフリージャズだと言い張る人はいるかもね。

 

ということでスガ・ダイローと纐纈雅代のライブを

聴いてみた。曲の展開は最初と最後にテーマがあって、

その間を纐纈雅代のアドリブとスガ・ダイローのアド

リブで繋ぐという展開だった。構成としては通常の

ジャズと変わらないね。ただ、醸し出す音が凄かった。

 

纐纈雅代、音源や画像を見る限りぶっ飛んだサウンド

と怪しい雰囲気満載のルックスに恐れを抱いていた。

が、まず驚かされたのはそのルックスだな。少し上を

向いて演奏するがサックスの位置が変わらないため、

マウスピースを加えた口と鼻の間が微妙に延び、上方を

睨む鬼気迫る眼差しと相まって顔面が凄いことに(^_^;)

が、一旦プレーを離れると、ごく普通の可愛い女性と

なり声も愛らしい。うーん、纐纈雅代を見に行って

「可愛い」という感想を持つとは。。

プレーについては、もの凄く様々な音を出せる人だ

ということが分かった。野太い音を出すかと思うと、

ソプラノサックスのような甲高い音、囁くような掠

れた音、いろいろあるが、やっぱ豪快なブロウが魅力

かな。それと私の位置からは見えにくいのだが、右手

がものすごい勢いで動いている。多彩なサウンドの

秘密はこんなとこにあるのかもしれないな。ただ纐纈

雅代のサウンドを体験するのは初めてなのでどういう

プレーをするのか展開が全く読めなかった。何度か聴

きこんで彼女独特の音がどんなものか判断できるよう

になりたいね。

 

スガ・ダイロー氏は打ち出すリズムの出し方がうまく

アドリブソロのサウンドのクリアさが印象に残った。

ピアノを大きな音で演奏するだけでなく、オーケストラ

のように複雑で深みのある音を作り出す技には感心した。

いったいどういう風に鍵盤を叩くと、あのような大き

く深みのある音が出せるんだろうか。私の席からはよく

見えなかったのは残念。あとは纐纈雅代のプレーに比べ、

自分のソロパート、長すぎるだろw

 

ということで実際にフリーに近いジャズを聴いてみたが

まだ判るには程遠い段階だね。うーん、纐纈&永武はん、

聴きに行ってみるかw

 

・メンバ

 スガ・ダイロー ピアノ

 纐纈雅代    アルトサックス

 

・演奏楽曲

- 第1セット

 1.1 エピストロフィー

 1.2 クリスクロス

 1.3 アグリビューティ

 1.4 スタンダード

 1.5 パックチェック

 

雅代ちゃんの勇姿

 

- 第2セット

 2.1 ブリリアントコーナーズ

 2.2 イントロスペクション

 2.3 モンクズムード

 2.4 オフナイン

 2.5 ミステリオーゾ

 

- アンコール

   round about midnight