- 金枝篇 (4) (岩波文庫)/岩波書店 
- ¥735
- Amazon.co.jp[神を食す、アイヌ、ラップ族、熊、鰐、蛇、初潮、千1199] 
 [岩波文庫 34-216-4][初図][025]
 金枝篇の最後の1巻。
 ここでのトピックスは神にみたてた動物を食すことで、
 神の持つ超人的な力を取得することだ。
 他にも穢れと畏怖の念が実は単に1つのものの
 表裏一体の面を見ているに過ぎないことを
 指摘してくれている。
 全5巻を通して分かるのは、人間の愚かさと面白さと言ったところか。
 思い通りにならない現実に直面した結果、神を仮定して信仰する。
 そうしても思い通りにいかない時は犠牲を捧げることで
 それを解消しようとする。ランダムに行なう儀式の中で、
 たまたまうまくいった儀式が、儀式のシーケンスに追加され、
 段々と儀式は複雑怪奇な様相を呈していく。
 科学という武器を持たなかった時代、人間が生きていくには
 こうするしかなかったんだろうなぁ。不思議な動物だね、人間って。