適格退職年金が、平成242012)年331日で廃止となります。

それに伴い、適格退職年金を導入していた企業では、

新適年と言われる確定給付年金や日本型401k、中退共等、

なんらかの制度に移行するか、

解約・分配しなければならないこととなっています。


これについては、各企業で対応を御考えのところかと思います。

予定利率との差による積立金不足に対応しなければならなかったり、

新しく移行する制度が望まれる内容でないという問題があったり、

新しい制度をどのような形にするにしろ、現在の退職金規定を

変更しなければ、企業の負担そのものは存在しつづけますので、

安易に変更すると却って大きな負債を抱えることになったりと、

対応しなければならないことも多いので大変ですが、

平成24331日までには移行を終えなければなりません。

しかし、まだ移行を済ませていらっしゃらない企業も多く、

対応に苦慮されていらっしゃるのが実態のようです。


それはそれで大変なことなのですが、

過去に適格退職年金に加入されていた従業員の方で、

すでに退職された方のうち、退職一時金として受け取っていない方は

この各企業の動きから取り残されている可能性があります。

実数としてどの程度いらっしゃるかの統計はないようですが、

少なくない人数の方がいらっしゃるようです。

この方々も、平成24331日までになんらかの対応を

される必要があります。

しかし、御自身がなんらかの対応をしなければならないと

気付いていらっしゃらない方も少なくないようです。


適格退職年金と双璧であった厚生年金基金については、

比較的短期間で退職された方の記録や年金支給については、

企業年金連合会(旧 厚生年金基金連合会)が管理してくれ、

また、ねんきん定期便などにも加入記録が掲載されますが、

適格退職年金にはそのような制度はありません。

御自身で気付かれなければ、そのまま放置されてしまう可能性も

非常に高くなってしまいます。


もし、周りの方で該当しそうな方がいらっしゃいましたら、

一度お声掛けなさっていただきたいと思います。

年金とは直接関係のないお話なのですが、

とても気になりますので、書かせていただきます。


先日来、大変問題となっている高齢者の行方不明問題ですが、

このような記事↓が出ています。

100歳以上不明、全国279人 兵庫・大阪などに集中」

http://www.asahi.com/national/update/0813/TKY201008120477.html


所在不明となられた方を住民基本台帳から削除しているという話ですが、

これで全てが解決したと思っていらっしゃるなら大間違いです。

これは公務員にありがちな安易な対処法にすぎないと思います。

市の職員などには、死亡届の提出はできませんし、

戸籍を職権で変更することはできません。

(できるのは法務局の職員の方のみです)

しかし、住民基本台帳の記載内容は市職員の職権で訂正可能です。

自分達で変更可能なところだけ変更して、

あとは関係ない話にしようとしているのがみえみえです。


先日も書きましたが、今の日本で日本人の存在の基本となっているのは

住民基本台帳ではなく戸籍です。

住民基本台帳でいくら削除しても、戸籍上死亡(死亡みなし)に

なるわけではありません。

今後、何年後かはわかりませんが、戸籍上生きているのに、

日本国中どこにも居住していない(もちろん海外も)という人が

今回の処理と同じ人数発生することが目に見えています。

そのような形で「処理」して、それで終わった話にして良いのでしょうか?

本当の問題点は何で、それをどのように変えて行かないといけないのか?

こそ重要なのではないのでしょうか?


政治家も、マスコミも、目の前の問題だけに大騒ぎして、

それで終わりにしてしまう傾向が強いのは本当に残念です。

日本が今、ここまでおかしな国になってしまったのは、

本当に問題なのは何で、どこを変えないといけないのか?の論議を

日本国民全員でするということをしていないからなのではないでしょうか?

面倒で辛い作業となると思いますが、本当にマトモな国にしたいなら

「誰かのせい」ではない自分のこととして、

真剣に考える必要があるのではないでしょうか?


目先だけ綺麗にして終わり、の時代はもう終わりにしませんか?

先日、大変ありがたいことに「ワイドスクランブル」に

出演させていただくことができました。

私のような者にお声掛け下さいましたスタッフの方に

深く感謝申し上げます。


残念ながら、TV番組ではどうしても時間制限があり、

スタッフの方にはお話していたのですが、

結局、番組内ではお話できなかったことを補足説明いたします。


年金側で死亡の確認&対応は取れないのか?

というお話がありますが、

日本国において、日本国民の生死に関しましては、

戸籍が基本となります。

戸籍上、生きていらっしゃる方を、年金側で勝手に

お亡くなりになられた扱いにすることはできません。

番組内にも出ておりましたが、火葬許可証(埋葬許可証)等、

公的に死亡が確認できる書類があれば、

とりあえず「死亡」という入力はできますが、

年金側で勝手に調査をして死亡の扱いにすることはできません。

まして、少なくとも現状の法律やシステムでは、

年金側で生死確認をして、それを元に戸籍の書き換えをする

ということは絶対に不可能です。


ただ、現在では年金の支給方法は多くが金融機関への振込みと

なっておりますので、振込先の金融機関口座が閉鎖されていれば

当然に入金ができませんので、とりあえず支給停止となります。

ただし、これはあくまでも支給を保留しているだけであって、

死亡の扱いとなっているわけではありません。

尚、この振込先口座は必ずご本人様名義の口座となりますので、

家族であったとしても他の方の口座へ振り込むことはできません。


一方、年金側でも生存確認はしています。

以前は、「現況届」というハガキを郵送していただいていました。

これは年金事務所(当時は社会保険事務所)への届け出ご住所が

現住所と一致しているかどうかの確認も兼ねていました。

しかし現在では、これは住基ネットでの確認に変わっています。

つまり、住民票上死亡となっているかどうかでの確認ですので、

年金側での独自の調査等ではなく市町村の記録に基づいた判断となります。

これは経費削減や住基ネットの利用促進が元ではあるのですが、

結果的に市役所等への死亡届が提出されない限りは、

年金側で把握することはできなくなっています。


このようなシステムとなっていますので、

年金側で勝手に年金を支給しなくすることはできません。

年金は、老後の重要な収入源です。

この収入源を勝手な判断で止めてしまい、その方の生死に

関わるようなことがあっては絶対にならないのです。


まずは、御自身のご家族なのですから、その生死すらわからない等と

いうことのないように、少なくとも連絡を取り合っていただき、

もしも御不幸がありましたら、必ず死亡のお届けをしていただきたいと思います。

行政の不備を指摘するのは構いませんが、それ以前に人間として

自分を生み育ててくれた親に対してするべきこと、ということを

御考えいただきたいです。