男らしくあれとか

女らしくあれって言葉はよく言われていた

そこにはそうするべき理由もあった


雌雄のある生物は

その性によって行動を変える

それは役割分担する事が生存戦略だからだ

鳥の雄が雌よりも派手なのも

蜘蛛の雌が雄よりも身体が大きく

ともすれば

交尾した相手を食らうのも

ライオンやトドが

プライドやハーレムを作るのも

それが生存戦略として有効だからだ


では人間はどうだろう

人の生存戦略の肝は社会性だ

牙も分厚い皮も鋭い爪も強靭な筋力もない人種が

獲得した最大の武器は

社会性だ

大脳の進化は社会性がもたらし

役割分担によって出来た余裕が様々発見を促し

言葉や文字による知識の共有がさらなる発見や発展を促した

それは狩猟時代でも同じだった

女性より男性が生まれやすいのは

母体を守る為の仕組みで

男性の脳の成長過程と女性の脳の成長過程に違いあるのも

狩りや戦場に使う脳の機能と

子育てや住処の整備に使う脳の機能が違い

それぞれを効率的に行う為の仕組みだ

農耕が始まり食料の確保手段が変わっても

その役割はそれ程変わらなかった

と言うより変えれなかった

近代農業になるまでの長い間

人口と食料確保のバランスが保たれるのはまれだった

理由はいろいろあるが

人口が増加すれば食料も多く必要になり

田畑を広げないと食料の確保はできないが

田畑拡張には限界がある

そうなると戦争や略奪で余所から奪い合う事になる

そう言った危険があればある程の

男女の役割分担は重要になる

だからこそ

男性らしく

女性らしくと言うのは

種として効率的な生存戦略だった


では今はどうだろう

緑の革命と言われる農業技術革命から100年足らずで

人口は25億から80億人を超える程に増えた

しかも

80億人のうち農業従事者は20億人程度25%に過ぎない

江戸期の日本の農業従事者の割合が約80%とされているから

どれくらい凄い事か分かるだろう

農業に食料確保に割いていた労働力が

他にまわす事が出来た事で

世界は発展した

しかし

その発展が種としての性差の役割分担を無くしていった

電気の供給と家電の発展で

家事にかかる時間は圧倒的に少なくなり

家事に割く時間が減れば1人でも仕事と家事が出来るようになった

医療の発展で

寿命も長く死亡率も下がった

健康寿命が72歳

これは40年前の平均寿命だ

仕事の在り方も変わった

技術の進歩は

個人が持つ能力や技術を重視するよりも

画一性を重視して誰がやっても同じ様になる社会に向かう

その社会に対抗する様に多様性や独自性を求める

その行き着く先は

肯定も否定も出来ない社会だ

個人と他者を明確に分け

大きな括りを作らない

作る必要のない社会だ

女性だから子供産む必要もなく

男性だから外に働きに行ったり強くある必要もない

誰かに強制される事もない代わりに

誰かを強制する事も出来ない

これが

男女平等で多様性のある社会だ

その社会の中で

他者との関係性を強くするのは

大きな労力を必要とする

それを厭う人も増えるのはわかり易い

他者との関係性が深くならなければ子供等生まれない

性欲すら他者との関係性でその強さを変えるものだ


男女平等である必要性がある事と

男女平等でない方が良い事がある事を意識しないと

国も文明も人と言う種も衰退して行く様に思えてならない