日経新聞:7月1日

文部科学省と厚生労働省は1日、今春卒業した大学生の就職率(4月1日現在)の確定値を91.0%と発表、比較可能な1996年度以降で最低となった.(http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E2E3E2E0878DE2E3E2E5E0E2E3E39191E3E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000)


かなり、厳しいですね。 これは、大学生にとってもですが、日本の将来にとっても。


そういえば、映画「The Social Network」の中で、Facebookの創業者、Mark Zackerburgに「アイディアを盗まれた」と怒って、学校長に談判しに来た学生2人に学長(SUMMERS前財務長官です。)は、こう言います。


Everyone at Harvard is inventing something. Harvard undergraduates believe that inventing a job is better than finding a job so I’ll suggest again that the two of you come up with a ’new’ new project.



アメリカの大学(院)生が、在学中に起業して、世界的な規模の企業を育て上げる例は沢山ありますが、でも、皆が皆、そんなことが出来るわけではありません。


だから、初の黒人の大統領に選ばれたObama氏の選挙の時には、ちょうど、深刻な就職難で、より経済に重点をおいたObama氏を当選させるべく、大学生が大きな役割を果たしました。


翻って、日本は大変です。 それでなくても、製造業は海外進出をしていたのに、今回の震災を受けて、より震災のリスクの少ない拠点に、残っていたわずかな工場までも移転してしまおうとしています。
(例えば、この記事。
モノ作り、日本脱出加速 電力供給不安/脱原発に不信(産経新聞) - goo ニュース

最後の雇用を維持できる産業として期待されていたIT業界も、今回の電力不足で、一部、又は全部の業務、及びコンピュータを海外に移転しはじめています。

(例えば、この記事。
http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201106240020.html
NTTデータは、短期的には節電の為、且つ、中長期的な成長戦略の為、今ある西東京地区のデータセンターや開発業務を、中国(無錫)、マレーシア、インドなどに移設していく、と報道されています。)


こんな時に政府は、TPPへの参加の検討さえも見送っています。 企業が海外に出ることによって、日系企業は存続されるかもしれませんが、日本人の雇用は増えません。 日系企業の日本脱出の流れを止めるには、精神論では駄目で、制度を変えることで、日本に残るメリットを作らなければいけません。
ところが、一向に政府は有効な政策を打ち出そうともしません。

TPPの問題は、自民党も同じです。 農業問題と大きく関係しています。

2010年現在、平均年齢65.8歳。 260万人の農業就労者(50%以上の収入が農業からあれば、兼業農家も農業就労者とカウント。1990年では農業就業人口は、482万人。1995年の 平均年齢
59.1歳となって、急速に老齢化と高齢化が進んでいる)に配慮して、製造業 1031万人、IT業界 95.6万人の就労機会をなくそうとしています。


大学生は、この国の無策ぶりにこそ、米国の大学生のように怒っても良いと思うのですが。

今年は平年より東日本で3.8℃、西日本で3.3℃高く、上・中・下旬と旬毎の統計を取り始めた1961年以降、最高だそうです。 しかしなにより、節電の為、家でも、学校でも、スーパーやコンビニでも、空調や冷房が効いていないので、余計に熱く感じます。

そしてこの温度は、照り返しのない、芝生などの1.2m~1.5m上に設置された、風通しの良い百葉箱の中で、直射日光の影響を受けないようにして測定されますから、実際の体感温度は、はるかに測定、発表された気温より高くなります。

特に、ヒートアイランド化が指摘されるコンクリートで囲まれた首都圏は、非常に熱くなります。
(いや、本当に’熱く’なると思うのですよ、)

緑が欲しいところですが、なんといっても、世界中(北側先進国)で一番、東京は緑が少ないのではないでしょうか?
そこで、東京、ニューヨーク、ワシントン(米国首都)、ロンドン、ソウルをGoogleで調べてみました。

これが、東京

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画面一杯に、限りなく都市が広がっていますね。 


これが、世界の大都会、ニューヨーク

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有名なセントラルパークが、見えますね。

これが、米国首都のワシントン

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さすがに、緑が沢山ありますね。 首都ワシントンは、周辺緑化に大変熱心です。


そして、ロンドン

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ロンドンも古くから都市化の進んだ街で、近年さらに密集化の勢いが増してすが、公園を愛する国民性らしく、ところどころに緑が見えますね。


最後にソウルです。

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ソウルの郊外は、すぐに山です。


日本の場合、関東平野に、如何にきめ細かく、多くの建物や道路が作られ、緑がすくないかが分かります。まるで月面のクレーターを遠写したようです。 他の都市の写真と比べても、非常にきめ細かいです。 これは、それだけ建物や道路が細かく密集しているということです。


東日本大震災で被災された方は、40万人もいらっしゃいます。 未だ、避難所で生活されていますから、一刻も早い社会基盤の復旧が必要でしょう。

しかし、東京にも、1300万人が住んでいます。神奈川、千葉、埼玉を含めると、35,350万人が、電力が足りない中で、「電気難民」と化しています。 もっと少ない電力でも、恒常的に快適に暮らせるよう、都市緑化に投資をしても良いのではないでしょうか?

上場企業3,634社のうち、2010年3月期~2011年2月期決算で1億円以上の役員報酬を開示した企業は220社、開示人数は356人だった(ヤフーの井上雅博氏がソフトバンクと重複しているため、個人では2人、企業では2社とカウント)。


役員報酬の最高額は、日産自動車のカルロス ゴーン氏の8億9,100万円だった。次いで、ソニーのハワード・ストリンガー氏の8億1,400万円(提出企業及び連結企業からの報酬)、大日本印刷の北島義俊氏7億8,700万円(同)、東北新社の植村伴次郎氏の6億7,500万円(同)、武田薬品工業のアランマッケンジー氏の5億5,300万円(同)と続く。上位5人のうち、3人を外国人が占めた。


企業別の役員報酬1億円以上の開示人数をみると、最多はソニー、日産自動車、野村ホールディングスの各7人。以下、ファナック、任天堂、みずほフィナンシャルグループ、大和証券グループ本社の各6人、信越化学工業、日本板硝子、三菱商事、ソフトバンクの各5人と続く。


データを読む:東京商工リサーチより抜粋

http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/2011/1211783_1903.htm


さて、皆さんは、どのように思いますか?


日本でも、役員になると多額の報酬をもらえるようになったのだなー、と色々な意味で感慨深いものがあります。



「Japan As No,1」


これは、Ezra Vogelという社会学者が、1970年代に驚異的な成長を続ける日本社会の成功の要因を分析した意欲的な本で、当時、米国でベストセラーになりました。 


彼は、日本の成功の要因として、こんな事をかいています。


Those with higher positions continue to dress like others, often in company uniforms, and peers retain informal terms of address and joking relationship. Top officials receive less salary than and fewere stock options than American top executives, and they live more modestly. It is easier to maintain lower pay for Japanese top executives because loyalty so highly valued, they will not be lured to another company. This self-denial by top executives was designed to keep the devotion of worker, and it undoubtedly succeeds.


日本のトップは、サラリーを低く抑えて、会社の制服などを着ることによって従業員との一体感を出しながら、

従業員の会社への献身を引き出すことに成功している。 と言っています。


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Japan As Number One: Lessons for America/Ezra F. Vogel

「Made in Japan」

ソニーの創業者の一人で、トリニトロンやウォークマンなど、極めてユニークな技術と製品で、ソニーを名実共に、世界のトップ企業に導いた盛田昭夫氏が、日本の会社経営や日本の文化について解説した本の中で、こう述べています。


「今日、経営首脳の手取り額は、大卒の新入社員のわずか7~8倍にすぎない。日本にはアイアコッカのような億単位の大物給料取りはいないということだ。又、日本の会社は、重役にクライスラー社のように100万ドルボーナスのような巨額なボーナスは払わないし、ストック・オプションもないし、いわゆるゴールデン・パラシュートといったものはない。 だから、現実的にも心理的にも、経営者と従業員との心理的ギャップは、他の国々よりも小さい。」と述べている。


創業者でさえ、新入社員と7~8倍の差だったソニーだが、今、業績の低迷するソニーのトップは、8億1000万円ももらっている(一部ストックオプション含む。詳細、東京商工リサーチをみてください)。

ソニーの新入社員は1億円をもらっているのだろうか? 盛田さんは、今のソニーをみたら、何を思うのだろうか?


MADE IN JAPAN(メイド・イン・ジャパン)―わが体験的国際戦略 (朝日文庫)/盛田 昭夫
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他に、この当時の日本の強さの秘密と言われていたのは、 「短期的利益よりも、長期的な利益を最大化するための企業経営」と言われている。


Japan as No.1 では、こう書いています。


The Japanese firm is less interested in short-term profits and more concerned with the long run. Executives may disparage their success in planning and forecasting, but they continue their best efforts and, when appropriate, boldy sacrifice profits for several years to build groundwork for later success.


だから、日本は成功している。 米国も日本をまねるべきだ、と。 ところがどうだ。 最近、Google、FaceBook,Youtube,Twitterなど、収益化を図るまえに、多額の投資をしているのは米国の方だろう。


ソニーは、ハワードストリンガー氏の強いリーダーシップの下、折角のアイボやQRIOといった、楽しくて、何より「ソフトウェアとハードウェアの融合」の塊であるロボット事業から2006年に撤退してしまっている。

そして、やっていることは、アップルの確立したビジネスモデルを、ソニー製品でもできますよ、という後追い戦略ばかりだ。 そこには、楽しいからやってみよう、というチャレンジ精神は全く感じられない。


AppleのiTunesやiPhoneは、スティーブジョブズ氏が使いたいデバイスを作ったと言われている。 又、Steve氏は、日本のソニーの盛田氏などを、とても尊敬している、 長らく世界市場を席巻したウォークマンを超えるのが夢だった、と言っているが、今や立場が、全く逆になってしまった。


本来なら、こんな業績で、2003年から丸8年間もトップを続けていられる米国企業があるのか、かなり疑問だが、そこだけは日本企業らしい。



いや、少し感情的になり、ソニーのことを多く書きましたが、これはソニーの問題だけではなく、グローバル化が叫ばれている今日、トップだけを簡単に外国人にすれば、成長戦略が描けると考えている企業が沢山ある気がします。


もう一度、どの点が日本の強さだったのか、それを復活させて、更に伸ばす為には、どうしたら良いのか、考えた方が良いと思います。