津軽錦石を探す | なんだかんだの石集めと与太話

なんだかんだの石集めと与太話

鉱物を初めて手にしたのは、小学生の時。それからずっと中断。
2011年頃より、やっと暇になったので、また石の世界へと羽ばたき始めたけど。

0.はじめに

 海岸で石を拾う人がたくさんいる。私が海岸で石を拾おうと思ったときに一番最初に思いつくのは、糸魚川付近の海岸だ。そう、翡翠を拾うことが。でも、私がいるところから糸魚川までは400㎞以上あるので行ったのは1回ぽっきりだ。

 ヒスイは誰でも軽い気持ちで採集に行ける。そして拾う人も多い。日本の石と言ってもいいかもしれない。

 けれど、いまいち私には響かない。多種多様ではないし、拾っても、それ翡翠じゃないよと言われることがあるし、拾ってきても翡翠なのかなあなどと自分でも自信が持てない。まず自分で判断できないのが嫌いだ。

 

1.津軽錦石

 そんな中でも、海岸で拾う石にはとてもきれいなものがある。私が知っているのは、津軽錦石だ。津軽錦石の成分は、90%以上がケイ酸(SiO2) 分であるらしい。そうであると碧玉(Jasper)やめのう(Agate) 、玉髄(Chalcedony)に近く、不純物が多く変化に富んでおり、多様で大いに楽しめる。

 水石の産地は日本各地にたくさんある(参考3)。津軽錦石も多くの産地の石同様、磨かれて石の素晴らしさがわかるので、水石の一つと思われる。が、水石は必ずしも磨かれるとは限らないようだ。

 

 で、参考1や2を見ると津軽錦石をいろいろ分類している。

  1)赤玉石

  2)めのう

  3)草入りめのう

  4)縞めのう

  5)紫めのう

  6)青めのう

  7)赤めのう

  8)銀花石

  9)的入りめのう

 10)虫食いめのう

 11)鹿の子石

 12)魚々石(ななこいし)

 13)玉鹿石

 14)花子石

 15)花紋石

 16)唐草錦

 17)砂金石

 18)珪花木

 19)ギョク(津軽硬玉)

 

 分類があまり細かいのでびっくりですが、色と模様の組み合わせでこのくらいになるようだ。

 津軽錦石では、研磨のために最後は回転バレルか振動バレルなどを使い、磨き終わりまでに3~4週間要するとあります(参考1と2)。凄い時間がかかるんですね。

 

2.津軽錦石を拾う

 私が津軽錦石を拾おうと思ったのは、堀秀道氏の本だったと思うが、青森県の日本海の海岸で採集できることが書いてあったからと記憶している。

 津軽錦石を採集したのは、もうだいぶ前で2014年5月だ。茂浦鉱山に四面銅鉱の採集に出かけた折に、津軽半島を回った時だ。場所は、青森県北津軽郡中泊町小泊の青岩海岸だ。5月でまだ日本海の水は冷たかったので、一緒に行った人たちは長靴を履いて採集したが、私は長靴がなかったので素足のまま水につかりながらの採集だった。気温が10℃も行かない頃だったが、私は冷たいとはあまり思わずいろいろの石を拾ってきた。

 

3.採集した石たち

 採集した石をいろいろ分類してみました。あまりきちんと分類できたとは言えないけれど。ひとまずこれで。

 

写真1 青森県中泊町青岩海岸で採集した石たち1

 空洞を少し形成し、白い筋が見える石たち

 

写真2 青森県中泊町青岩海岸で採集した石たち2

 白い筋が見えるが、母岩があまり彩のない石たち

 

写真3 青森県中泊町青岩海岸で採集した石たち3

 特徴のあまりない石たち。磨けば綺麗になりそうだけど。

 

写真4 青森県中泊町青岩海岸で採集した石たち4

 白い部分がかなり混ざった石たち

 

写真5 青森県中泊町青岩海岸で採集した石たち5

 もちろん、めのうなども。

 

 これらの石は、2時間程度でどっさり拾えた。たくさん拾いすぎて持て余してますが。まずは磨かなくては、宝の持ち腐れになっているわいな。トホホと石が泣いているかな。

 

5.おまけ

 水石の世界にもそれ関連の雑誌が発行されています。その例を参考のところに示しておきます。(参考5)

 

 青森から帰ってくるときには、飛行機を使いました。青森空港では、磨かれた津軽錦石を見かけ、一緒に採集に行った石の仲間の一人は言いました。ああ、拾ってくるべきだったなあと。それは何故かというと、綺麗だったというのはもちろんのことですが、値札を見て結構な値段をしていたからでした。ジャンジャン。

 

 

 

 

参考

1.津軽 錦石の世界,石小屋出張所 Zhimei(2017)

2.津軽 錦石の世界2 海で拾う錦石,石小屋出張所 Zhimei(2019)

  錦石のサイト → こちらも参考に

3.水石の産地の紹介サイト

  → こちら

4.茂浦鉱山の採集記

  → こちら

5.水石関連の雑誌の代表例として以下のものがあります。

  → 愛石