先日(6/17)のミネラルマーケットへは、午後からは入場券なしでは入れるので行ってきた。丁度12時頃に会場に入ったのだが、既に会場には人がいっぱいだった。
その報告は後日にするとして、今回は5月にお世話になった福岡石の会の人が来る予定と言うことで、渡し忘れた亀山盛鉱山産のツメブ石を持っていったのだ。ついでに久良沢鉱山のマンガンパイロスマライトも。九州の方では、いずれも珍しいだろうって思って差し上げた。久良沢の石のことは、別に記述しているのでそちらを見てください。ツメブ石のことは、亀山盛鉱山の項で思ったが、写真は全然公開してなかった。たはは...。
で、石を渡したら、畏れ多くも逆に石をくださった。それが表題のネオジムフランソワ石。昨年に学会発表された石なのだ。先月に小峠での採集時に少し黄色っぽい石を拾ったので、一緒にいた福岡石の会の人に見てもらったが、不思議そうな顔をしていたのをよく覚えている。何も言わなかったけれど。
改めて書くと、頂いた石は、小峠のネオジムフランソワ石(Nd(UO2)3(PO4)2O(OH)・6H2O)で、昨年発表された、日本では初めて見つけられた鉱物だった。ウラニル基(UO22+ )を含む鉱物なので放射線を発生している。小峠は閃ウラン鉱(UO2)の産地としてよく知られているが、先月の採集では採集は出来ていない。そちらの方を優先して入手したいと思っているが。
で、そのネオジムフランソワ石の写真です。
写真1 頂いたネオジムフランソワ石((Nd(UO2)3(PO4)2O(OH)・6H2O)、
最大長:12mm) 黄色っぽいところに点在する。
写真2 写真1の石の一部拡大1(細かい黄色の粒が該当)
写真3 写真2とほぼ同じ箇所(少し角度を変えた)
写真4 小峠の安宅鉱山で採集した石
写真5 写真4の黄色矢印先を拡大
黄色の石が点在している。
ウラノフェン(Ca(UO2)2(SiO3OH)2·5H2O)かと思ったが。
いずれもあまり蛍光しないようだが。
参考
1.松原聰,日本産鉱物種 第8版,鉱物情報(2023)
2.H.Strunz、E.H.Nickel,Strunz Minelogical Tables,Schwerzerbart(2001)
3.M.E.Beck,Fleisher's Glossary of Mineral Species,The Mineralogical Record Inc(2018)