Y氏にあった。彼は結構 豪快だった。

呑み屋の前で、自転車から転とう。頭部から鮮血、私は驚き救急車を呼び、自宅へも連絡した。

呑み屋の内で、皆 「相当りの出血 大事に至らなければよいが」と案じた。たが

彼は、程なく 包たい姿で戻どって来た。「3針 縫った」と言った。そして、今夜は止めとけの言葉も無視していつもの様に生ビールを呑んだ。

だが案の上 「頭が生温かい」と言い始めた。頭部の包たいは赤く染まってきた。


Y氏の持病は Diabetes(糖尿病)だったが

彼は後年 胃癌で胃の全摘をした。そしてこの入院中 離婚した。18年位い前のことだった。

離婚後も彼は,離婚した妻と逢っていた。離婚した妻が 施設にはいった後も世話をしに行っていた。


その人が、今年 喪くなった。

墓参したいのなら こっそり連れていってもあげるからとほのめかしてもみたがY氏は首を左右に振った。

離婚した妻の姉と全のたく反りがあわなかったと繰り返した。

口惜しそうな唇元だった。