妻の実家 秋祭りにいってみる。

行きは赤・白・ピンクのコスモスが揺れていた。おだやかな揺れ方だった。

何処もそうかもしれないが、祭りといっても活気はない。子ども達の声も 祭り噺しも何も届いてはこなかった。

祭りといえば 昔日は親戚が出入りにして 夜遅くまで呑んでいた。皆、ぐでんぐでんになっていた。

家の出費は凄かったに相異ないが 私達は小づかいがたんまり入りよかった、嬉しいだけだった。


妻のオバが施設から帰えってきたと聞き 行ったが既でに家を発っていた。

家には、そのオバが乗っていた車があるだけだった。


義父母の会話は,何時もの様にピントが外れた。

息子は、まだ短パン それを見て義母

「それ、夏 来た時もはいてたでしょう?」

吟醸酒を呑み乍ら義父

「夏みかんは終ったろ。ばあさんは何を言っとる。今は、柿だろ。柿をだせ。ブドウもだせ」

妻が「オダ マリちゃん。二浪して医学部なの、凄いわ!」

またもや義父

「おだまりって黙ってはおれんだろうが、それは才女に相異ない」


帰路 西方の山に眼をやれば 太陽は既でにその下へと姿を消していた。

黄昏れのなか ローカル線のワンマンカーと 暫し並走した。

トンネル手前でワンマンカーは さらに速度を捨てた。車の速度を30km位まで下げたが 追い越してしまった。「信号待ち」だったのだろうか?

明るく映える車窓には 数人の人影が観えていた。どこか物うげだった。