土曜・日曜といっても年度末。明日からの新年度の準備もある。
AMで 準備を終えようと思っていたのだが やればやるほど その範囲が広がってきて やめた。
気分転換に なくなりかけていた万年筆のインクを商店街に買いに行った。
買い物は 2分。だが 開いた店主の口元はよく動いた。
「この商売も 店を開ければ客が入ってくる時代があった。今の状況では息子に後を継げとはいえない。」 頷きながら 店内を改めて見回した。
以前は Mont blanc. Pelikan. Parker. Cross Water man等々 世界の名品が所狭しとおいてあった。眼の保養ができていたが 今はそれらの数も減っていた。
店を後にすると 食器屋の主人に会った。
「お久し振り 今日は?」
「万年筆のインクを買いに来ました。やはりこういったものは専門店ですから」
「ありがたいお言葉です。昨今 聞いていない言葉です。そういえば 以前はよくご利用いただきました。」
私は 珈琲をサイホンで呑んでいた。上部のロートや下部のフラスコを壊すたび フィルターを交換するたび訪なっていた。
店内に入り 「ここらあたりが 珈琲コーナーで 豆を挽くものやら 様々なコーヒーカップ置いてましたね。見ごたえがあった記憶があります。」
活気のあった頃を懐かしむかのような笑顔が 主人から折り返されてきた。
自転車で帰っていると 桜は満開に近かった。
故父が店をやっていたところにある枝垂桜も満開に近かった。こんなに 早く咲くのはなん年ぶりのことなのだろうか?。
いつ頃だったか?。3月に満開になった年があった。
家族や知人達と花見に行き 宴を開いた。
そのときの人たちの何人かは 今はもう既にいない。対岸から この3月の満開の桜を見ているのかもしれない。