アルコール。20歳代は主としてオン・ザ・ロック。仕事が終わると アルコールで体内の消毒をやっていた。
その頃 同じようにオン・ザ・ロックしか飲まない人に出逢った。
彼の顔はどす黒かった。生来的な黒さではなかった。
それは 自身が腎機能が悪化しているとき 皆から「顔色がどす黒い。」と言われていた時の色に似ていた。事実その通りだった。
「私 透析をしてるもんで 水分の制限があるんです。」
そういってグラスを煽ると グラス内の氷片をいとおしむ様に口腔に含んでいた。
「でも アルコール腎臓にはよくないでしょ。」私の言葉に「明日は透析の日なので」そういって眼元を和らげていた。
「実は私も 腎臓で長年通院してます。学校3年休学しました。」そう打ち明けたのは 知り合ってから相当り後だったと思う。
結婚できたのが32歳。配偶者は紹介できたが長女が出来たのがその4年後。みせたいと思っていたが 彼はその年 亡くなった。
長女を見せることができなかったこと 残念だったという思いは今もある。
その長女 今年20歳。成人式の前撮りの写真だといって振袖姿の写真をみせてくれた。
表情はやや硬いが しっかりとしたフレームワークで撮られていた。
その傍らでは 息子が言っている。「また落ちた。」3度目の就職試験である。だが本人は屈託が無い。
漫画を読んでいる。頭にはラグビーのことしかないらしい。
今夜もまた 日本シリーズにバレー と忙しいのだ。