夕刻母のところへ様子を見に行くのが最近の日課である。
途上 今夕も夕景がきれいだった。南のほうには三ヵ月がシルクのように輝いていた。
黄昏ブルーの上空には 西進する機影があり その西の空は朱に染まって 秒ごとにその色を変えていた。
私が完治しないネフローゼを長年患っていても 今の身が求職中であっても それらとはまったく無関係に美を放っていた。
母のところへ行く途中 息子の学校の前を通る。今夕はタイヤをロープで縛り それをそれぞれの腰に巻くいつけ 夕陽に向かって走っていた。青春 ど真ん中である。
夕刻 TVが報じていた。明日B787が羽田を飛び発つという。
明日の羽田等は混むだろう。
わたしも 以前 飛行機の写真を撮っていた。どの飛行機も そのフォルムは美しい。妥協のない理知的な美を放っている。
例えば 日本の空から退役して久しい DC-8-61。
離陸前 滑走路手前で待機するその横顔。細身の胴体から伸びてくる主翼と水平尾翼のバ
ランス
特にきゅっと反りあがっている水平尾翼。その角度はなかなか 感じいい。
他の機種にはない美しさに満ちていた。「空の貴婦人」というニックネームも納得であった。