◆ウクライナとロシアのイスタンブール協議◆
前回の協議後に、ゼレンスキーがイスタンブール協議に代表団を送るとリップサービスした。
それにより、イスタンブール協議が始まるようだ。
●ウクライナ・ロシア代表団、イスタンブールで2日協議へ
ゼレンスキーは、マスコミに協議での停戦に関する「工程表」を公表した。
●ウクライナ、和平への工程表提示へ イスタンブール協議で
ロイターが文書の写しを確認したとか。
「同案は少なくとも30日間の全面停戦から始まり、双方が拘束している全ての捕虜とロシア支配地域に連れ去られたウクライナの子どもの帰還を経て、その後にウクライナのゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領による会談を提案している。」
さらに
「両国は米国と欧州の参加を得て、完全な終戦の合意条件をまとめる」
停戦の内容は以下の通りーーー
「和平合意成立後のウクライナの軍事力を制限しないこと、ロシア軍が掌握したウクライナ領に対するロシアの主権を国際的に承認しないこと、ウクライナに対する賠償」
ロシアの占領地についてはーーー
「現在の前線の位置が領土交渉の出発点になる」
(これがミンスク合意の停戦と同じものを示している)
◇ゼレンスキーの停戦案は終戦にできるか不明
ゼレンスキーの停戦案では、そもそも停戦中の停戦監視とか平和維持軍などの予定が全くないこと。
ゼレンスキーが求める終戦は、そもそも停戦後に「米国と欧州の参加を得て、完全な終戦の合意条件をまとめる」とある点が問題だ。
しかも現在の戦線を停戦ラインにすることを考えている。
停戦ラインを設定することは、早い話、戦争の終結に関するロシアとの合意まで、長い年月がかかることを言っているに等しいことだ。
つまり、ゼレンスキーが目指す停戦の姿は、停戦ラインを設定しての停戦状態とその後の終戦状態までの長い期間のウクライナの安全保障をNATO加盟国の有志連合による派兵で行うことを隠し持つような目論見であることだ。
◇イスタンブール協議の目的
現時点で言えることは、ロシアとウクライナとの停戦に関する工程表の確認が主目的であることである。
つまり、6月2日のイスタンブール協議では、停戦は起こらない。
それでゼレンスキーは、停戦を開始しないロシアに対する制裁をリップサービスするだけに終わるようだ。
◇ロシアもウクライナも停戦するつもりがないと考えるべき
そもそも、ロシアが現時点で停戦する目的がない。仮にあるとしたらロシアの停戦案をウクライナが受け入れることしかない。
逆にウクライナも同じで現時点で停戦したら、領土交渉でロシアが占領地や併合地の返還などすることはないから、だいたいゼレンスキーの目指す停戦・終戦案は、実現不可能だ。
今回、ゼレンスキーが領土交渉で占領地の問題を解決すると言っているが、そんなもの解決するわけがない。
従って、停戦開始してからの終戦に向けたロシアとの合意は、ありえないから、停戦ラインを引いた停戦の長期化でしかなく、ミンスク合意のようないつでも戦争再開可能な停戦にしかならない。
◇ゼレンスキーの停戦案の本質
それは、終戦に向けたロシアとの合意がそもそもあり得ないことである。
だから、停戦ラインの停戦だけのものにしかならず、そのためゼレンスキーは、停戦開始後にNATO加盟国の有志連合によるウクライナへの派兵をロシアがウクライナ案に合意しない対応策としてロシアとの合意なしに派兵を進めるだろうことだ。
ウクライナへの派兵は、停戦後に行う。
派兵自体は、イギリスなどがロシアとの協議に参加しなくてもウクライナとの協議で派兵を決定する可能性が大きい。ーーーそれについては、以前イギリスなどがロシアの合意を必要としないと言っていたことがあった。
それでゼレンスキーは、停戦が終戦に向かうような提案を含めてとにかくロシアに無条件停戦を求めるだけになる。
それゆえ、停戦にかかわる重要な内容は、アメリカやヨーロッパの国が停戦協議に参加することで決めようと提案しているわけである。
ゼレンスキーの目的は、いつでも戦争の再開が可能な停戦を進めたいことである。
そのためのウクライナ派兵が絶対条件になる。ーーーゼレンスキーは、ロシアに取られた領土は、交渉で戻るなんて考えていないし、戦争で奪還する以外に道がないと考えている。
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2019年10月10日。
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