トランプの仲介継続宣言?
◇追加5月11日
プーチンがイスタンブールでウクライナとの直接協議を提案したと。
●15日にウクライナと直接協議 ロシア大統領が提案
プーチンが記者会見で述べたものらしい。
ロシアのマスコミでは、大本営ではなくノーボスチが記事を掲載していた。
●Путин предложил провести прямые переговоры с Украиной в Стамбуле
【グーグル翻訳 プーチン大統領はイスタンブールでウクライナとの直接会談を提案した】
その一文ーーー
【我々は、キエフ当局に対し、2022年末に中断した交渉を再開し、直接交渉をいかなる前提条件も付けずに再開することを提案する。交渉は、5月15日木曜日に、中断されたイスタンブールで遅滞なく開始することを提案する。】
プーチンは、ずっと前にご破算になった交渉を再開するように提案しているだけだが。
トランプの言う停戦案とか停戦要求とかウクライナとの停戦協議でもないものを言っている。
プーチンの奴、ウクライナとの停戦協議を停戦せずにやりたいというのか?
いまさらながら、過去にご破算になった交渉の再開を提案するなど、何考えているか不明だが、少なくとも、パフォーマンス程度だ。なぜなら、ゼレンスキーはそんなもの無視するからだ。
三日坊主停戦の締めくくりにパフォーマンスしているだけだろう。
◇追加第二弾
●ウクライナと欧州、12日から30日の対ロ停戦で合意 トランプ氏も同意
トランプは、イギリスなどのヨーロッパとウクライナの目指す一方的な停戦を同意した。
停戦監視は、アメリカが行い、イギリスなども参加するという形だ。
あえて平和維持軍について言及を避けている記事内容となっている。
「ウクライナと英、仏、独、ポーランドの首脳は10日、5月12日から無条件の30日の停戦で合意したと発表した。トランプ米大統領も同意した。ロシアに対し、停戦に違反すれば「大規模な」追加制裁を科すと警告した。」
全体的に言えることは、ロシアがウクライナの一方的な停戦開始に戦争を続けたなら、制裁を科すというものに尽きる。
もし、ロシアがウクライナの停戦開始に合わせてロシアも停戦したら、ゼレンスキーとトランプは、イギリスなどの平和維持軍のウクライナ進駐を推進するだろう。それにアメリカも乗っかれば、アメリカ軍をウクライナに配備できる。しかし、なかなかそうは進められないものだ。制裁カードをちらつかせることを忘れていないことだ。
要は、ロシアへの圧力としての制裁を目的にした停戦の発表でしかない。
これでトランプが目指す停戦というのは、ウクライナを軍事支援する国が停戦を監視するという奇妙なもの。
戦争を支援している国が停戦の監視を行うというのは、要は、軍隊をウクライナに進駐してウクライナで停戦を監視することだ。
これでロシアが停戦に同意せず、ロシアが停戦を開始しないことでロシアに対する経済制裁を開始するだけのきっかけでしかなくなったわけである。ロシアに制裁カードが効果あるならいいが・・・
制裁は、「ロシアはこれを拒否すれば、エネルギーと銀行部門を対象とした懲罰的措置の強化を含む新たな制裁」になるらしい。
とはいえ、ロシアが中国やインドに売りさばく原油などは、中国やインドに対する制裁にはならないだろうことだ。
つまり、焼け石に水程度の制裁にしかならず、依然としてウクライナは、ロシアの攻勢を受け続けることになる。
ウクライナの反転攻勢を期待できる状況ではない。ーーー戦争継続決定、トランプの仲介離脱宣言決定だろうな。
◇追加5月10日
プーチンの30日間無条件停戦を求めてからゼレンスキーには、直接電話会談でゼレンスキーの同意を得たものの、プーチンには電話会談しなかった。
その後、ロシアの大統領府のいつもの報道官から「同意」のリップサービスが出た。
●ロシア、30日間停戦を支持 「ニュアンス」が考慮されれば=ペスコフ氏
同意というのはどういうことかをペスコフが以下のようにーーー
「停戦に関する「ニュアンス」が十分に考慮された場合のみ、支持すると述べた」
支持という意味合いは、言葉だけで、停戦を開始しようとウクライナに停戦を通告するという意味ではなさそうだ。
プーチンはどうなのかと言えばやはりーーー
「プーチン大統領はすぐに支持した」
支持した?それで?ってところだ。
ロシアは30日間の停戦に条件を次のようにつけているーーー
「停戦という概念を巡る多くのニュアンスに対する回答が見つからなければ、詳細に議論するのは非常に難しいという留保付きだ」
記事では、ロイターがロシアが以前から主張している長期的な停戦についてロシアはどのように考えているかを以下のように記述している。
「ロシアはこれまで、長期的な停戦には、停戦を監視・維持するためのメカニズムの構築にかかっているという認識を示している。」
ロシアが主張している停戦監視というのは、実際に停戦しているかを第三者が監視するという意味である。
第三者が停戦を監視すべきだと考えれば、停戦監視には、ロシアもウクライナも除外され、ロシアやウクライナを支援する国も除外されることになる。
そのため、ロシアの求める停戦の「ニュアンス」が何も示されていない停戦要請には、ロシアは停戦などしないことを意味する。
◇ロシアの求めている停戦監視
その監視のシステムは、ゼレンスキーの主張するNATO軍のウクライナ駐留による停戦監視ではない。
だから、ロシアは、トランプがどのように停戦を監視するのかをロシア側に「回答」していない限り、ロシアはただ単に支持するだけで停戦を始めないことである。
もし、トランプが停戦監視などの仕組みを回答していれば、どこが受け入れられないかを例えばペスコフが報道するだろう。その場合も、ロシアは停戦を開始しない。
もしかすると、トランプの奴、ゼレンスキーの口車に乗って停戦監視などをあいまいのまま、ロシアの同意を得ることなくイギリスやフランス軍をウクライナに進駐させて、監視システムを取り決めようとしているなら、元からロシアはトランプの停戦要求を支持するだけで停戦を開始しない。
ロシアの言う30日間の停戦支持とは、単に停戦するのが30日間という限定を支持するという意味にもとれる。
言い換えるとロシアは併合した領土をすべて占領するまで戦争を続けるつもりだと言えるだろう。
トランプについて言えば、そんな戦争をしているロシアに停戦を求めるには、制裁してでも従わせようなどと考えている段階では、自ら停戦仲介を放棄することに等しいことだ。
また、ロシアに対する制裁では、ロシアに対する停戦要求の圧力にはならないし、ドイツの戦車もアメリカの戦闘機も対空ミサイルも、現状が示していることだ。
ゼレンスキーは、軍事支援などが回復したら勝てるようなことを考えているようだが、勝てることもないし、敗戦することなく、じわりじわりと富のある領土がロシアに占領されてしまうことだけだ。
トランプの富のあるウクライナの領土に関心を寄せてウクライナと鉱物協定を締結したのだ。停戦仲介などと言いながら・・・・
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2025年5月8日、トランプがウクライナとロシアの双方に30日間の完全な停戦を「呼びかけ」た。
●米大統領、30日間の停戦呼び掛け ロシアとウクライナ、違反に制裁も
着目点は、30日間の停戦を呼びかけたことだ。
その記事では、トランプとゼレンスキーの電話会談が載っているが、それこそ、ゼレンスキーの主張するロシアの一方的な停戦を条件にした停戦協議の開始をバックアップする目的でしかない。
「トランプ米大統領は8日、戦闘を続けるロシアとウクライナに対し、30日間の無条件停戦に応じるよう呼び掛けた。」
トランプは、ウクライナとは呼びかけに対する答えを受けているが、プーチンに対してはやっていない様子だ。
肝心な点は、停戦開始後、ウクライナとロシアの停戦協議・和平協議を開始すべきだと言っている点だ。
「停戦実現後、ロシアとウクライナが和平合意に向けて直接交渉するよう要求。」
◇停戦にあたっての最低条件
停戦は、戦争する双方が直に停戦の申し合わせをしてから停戦するものである。そのような申し合わせは、ロシアもウクライナもしていない。
トランプが停戦を仲介するというなら、ゼレンスキーだけではなくプーチンにも電話するのが筋だろう。
◇ゼレンスキーとイギリスなどの列強NATO軍諸国の停戦の仕方
ゼレンスキーもイギリスのようにロシアに対して停戦だけを要求し、停戦後の平和維持軍のウクライナ駐留は、ロシアの了解を得る必要がないと考える点で一致している。
従って、ゼレンスキーは、NATO軍の列強国のイギリスとかフランスの軍隊を停戦開始と同時にロシアとの協議なしにウクライナに進駐させる考えがある。
そのためプーチンは、何も協議なしに完全停戦する考えが絶対に生まれないわけである。
その間、ゼレンスキーは、ロシアの一方的な停戦協議開始のシグナルを受け取っていても、何も返答しないまま続けている。
ゼレンスキーの思惑は、イギリス・フランス軍を停戦開始と同時にウクライナに進駐させたいから、平和維持軍のことについてロシアと協議も必要ないし、ロシアの同意を得る必要もないと考えている。
それでトランプの主催している停戦・和平協議の仲介は、ちょっと前に、「もうすぐ撤退するぞ」と言い始め、今回、突如30日間の停戦の呼びかけをしたものである。
◇トランプの呼びかけにプーチンは応じることはない
こんな時にトランプが30日間の停戦を言い始めたのは、プーチンが5月8日からの三日坊主停戦を宣言した時にゼレンスキーなどが3日間では短い、少なくとも30日間必要だと言い始めて、一向に停戦協議も停戦も始まらなかったためにトランプがしびれを切らせて最後通告のような30日間の停戦を呼びかけたものと考えられる。
そんなトランプの呼びかけにプーチンは応じない。
停戦協議は、戦争中の双方が直接確認し合って合意のうえで停戦するものだと考えているようである。
従って、プーチンは、停戦そのものは、ウクライナと直接協議のうえで停戦合意後にやるべきものとして考えている。普通はその通りだろう。
ところが、イスラエルとハマスの停戦協議のような直接協議しないで停戦を段取りするだけの停戦のように所詮は、形の上での停戦でしかないのがわかる。
ゼレンスキーは、そんな停戦協議でも構わないと考えているようである。
「きょうからでも30日間停戦に応じる用意がある。いかなる形式でも協議に臨む」
協議とはロシアとの直接協議という意味だろうから、ゼレンスキーがトランプの呼びかけに応じた理由は、30日間の長さにあると考えていいだろう。
もし、30日間の停戦が実現したら、ロシアが本当に停戦し、戦争を終結する意思があるのかを30日間の大部分の様子見で決めるだけだろう。
その間、30日間、ロシアの意思の確認だけをするのではない。当然、ゼレンスキーが以前から主張している安全保障としてイギリスなどのNATO軍をウクライナに進駐させることを目論んでいる。
だから、停戦が始まってもゼレンスキーは、ロシアとの協議を開始する前にロシアの戦争終結の意思の確認を2週間とか3週間、様子見するだけでその間に停戦後の安全保障としてイギリスなどのNATO軍を進駐させる計画だろう。
そのため、平和維持軍の進駐には、ロシアの同意など必要ないと考えたとおり、イギリス軍などをウクライナに進駐させるつもりだろう。
それらでゼレンスキーは、停戦でのロシアの意思確認と停戦後の安全保障を実現できることになる。
つまり、少なくとも、ロシアに占領されている領土は、ウクライナのものとして現在の戦線を停戦ラインにするつもりだろう。
◇停戦中の停戦ラインでのロシアが先かウクライナが先かの紛争ぼっ発事件
ゼレンスキーの狙いどころとして言えるのは、イギリスなどのNATO軍をウクライナに配備した以降、停戦の崩壊となるような事件を発端にしたロシアの侵攻を停戦違反としてイギリス軍などが応戦し、ウクライナ軍も占領したところを奪還する戦争を始められる点である。
イギリスなどのNATO軍を配備できれば、次のロシアの侵攻には、イギリス軍も味方につけて停戦違反に対する対応と停戦の約束が反故になった以降の占領地の奪還とを可能にできる。
その目的は、ゼレンスキーは、占領された領土を絶対にあきらめないし、なんとかして取り返そうと考えていることである。
ロシアとの話し合いでは取り返せないから、戦争しかないわけである。
しかし、停戦後の平和維持軍とロシアの衝突は、第三次世界大戦に発展しかねない。
しかし、ゼレンスキーにとっては、奪われた領土の奪還のチャンスでもある。
そんな背景を知っているトランプは、ゼレンスキーがホワイトハウスに来た時ゼレンスキーに第三次世界大戦を言ったのである。
2025年2月28日、ホワイトハウス
「あなたは第3次世界大戦を対象に賭けをしている。あなたは戦争に勝てない」
◇問題の根本
元は、ゼレンスキーがアメリカとノルドストリーム2の稼働を安全保障の理由をつけて稼働停止にしたことでプーチンが仕返しをしたことである。
プーチンは、ウクライナに侵攻し、領土を占領し、併合した。
だから、プーチンの戦争は、金目のものをふんだくられた腹いせでもあり、落とし前でもあるのだ。
プーチンの贅肉となる予定だったノルドストリーム2のガスパイプの利益は、ウクライナが物質的に使えなくしてしまった。爆破で。
もう後戻りできない点まで達したわけだ。
そこにトランプが仲介すると言っても、もともとゼレンスキーは、ロシアとの停戦協議など意味がないものだからするつもりがなく、停戦というのは、ロシアも停戦しないとイギリスなどのNATO軍のウクライナ配備もできないから停戦停戦の一点張りしかないのである。
トランプの出番は、無いに等しい。
ロシア銀行のSWIFT復帰などのおいしそうな餌をちらつかせるだけでプーチンは、食いつくふりだけをして戦争を続け、停戦のパフォーマンスまで披露しているわけである。
ゼレンスキーに逃げ場はない。
敗戦することはない戦争を続けてちびりちびりとロシアに占領地を増やされて反転攻勢も過去の夢でしかなくなった。
今や、イギリスなどのNATO軍のウクライナ進駐に全身全霊をかけて取り組むしかないのだ。
トランプは、バイデンのようなウクライナ支援はしない。よって、ゼレンスキーの頼みの綱は、物量的に戦争に勝てないが敗戦することもない。
なぜなら、3年や4年でプーチンが戦争を停止しないからだ。
プーチンは、実質的な取引条件なしには、トランプの停戦30日間を受け入れる考えは持たない。
もっとも、SWIFT復帰実現などの条件を付けたら15日間の停戦なら応じるのではないか?かなりせこい奴だから、よほどの取引条件出さないとトランプの仲介は水の泡だろう。
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2019年10月10日。
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