『人類の問題』輪読会③

 

 

1994年から「神智学~アリス・ベイリーの秘教」を研究され

講座として伝えてくださっている

神尾学先生による

『人類の問題』の無料輪読会が開催されています。

 

 
 

 

 

 

参加しての、現時点でのわたし的読解。

 

読んでくださる方には、それも含め見ていただけると

ありがたいです。

 
 

 

 

第二章 世界の子供たちの問題

将来の理想を実現させるためには、その橋渡しをする教育が必要であるが

戦前にはそれがほとんど行われてこなかった。

教育の失敗が大戦を導いた。(歴史修正主義)

お互いに憎み合うような歴史教育があった。

 

子供たちと16歳以下の青少年に与えられる教育

戦後の荒廃から立ち直るプロセス。

 

教育とは深く霊的な事業である。(p41)

探究し、要求する能力

美しいもの、真実のもの、良いものを認識する力

創造芸術を通してそれらが存在することを立証する力


     

若者に関する現在の問題

文明・・世界の特定の時期の目的と活動および

その思想様式に対する人類の反応

物質主義的なもの。本能的でアストラル的。

その目指すものは物質的安楽。

 

自然産物は人類に物を提供することに従属させられ

教育の目的は、生計を立て、財産を築き、快適な生活を送り、

成功者になるための競争に備えさせること。

競争主義、国家主義であり、分離的

自分、自分のグループ、自分の国家が際限なく優位であると信じる

間違った世界観、先入観、偏見、プライドを培う。

このような人間になるよう教え込まれる。

 

物質的目的の達成や世界における競争での優位獲得、

富の獲得、資産の獲得、高水準の物質生活の達成、

地球資源の買い占めなどに能力を向けるとき

その国は文明化していると見る。

 

戦争の根底にあるのは貪欲である。(p46)

 

文化・・文明のおける過去が提供した最良のもの全てを

保存し、大切にし、研究すること。

それはその文明が国家や国民一人一人にもたらした

恩恵や影響を知り、獲得される知識と理解。

 

文化を身に着けると、過去から受け継がれた世界と

今自分が生きている世界とを関係づけて見ることができる。

 

新しい立て直しのときに

世界の子供たちと若者の救済において

物質的な文明の再建ではなく、

美と真と善の霊的価値の素朴さへと回帰できる世界を建設する。

そのような機会だと捉えることができるだろうか。

 

子供たちの当面の必要

・物質主義文明を過去のものにし、二度と逆戻りしない

・生涯における幼年期と人格形成期を

戦争状態のもとで過ごしてきた若者の心理的回復

 

人々の世界にもっと親密な理解を生み出す

二つの主要な結びつける関係要因

宗教と教育

正しい人間関係を妨害してきたものは排除されなければならない。

 

例えば、これまで教えられてきた歴史や地理教育は

侵攻と奪い合いの結果がその基調になっている。

それが民族的な憎悪やプライドを刺激した。

そこから教訓を引き出すことができる。

 

世界大戦は大量の移住を引き起こした。

私たちは今日みな入り交じっている。

 

世界そのものが一つの大きな溶解炉であり、

その中から一つの人類が現れつつある。(p52)

 

子供たちに歴史上の五つの偉大な宣言を教え

同時に憎悪や戦争の無益さを教えることによって

より安全であると同時に、より良いより幸福な世界が

作られる希望が出てくる。

 

子供たちに教えられるべきこと

個人の価値

人類が一つであるという事実

このふたつが密接に関係し合っている。

 

私たちの当面の教育的目標の一つは、

競争精神を排除し、それを協力意識に

置き換えることでなければならない。

(p54)

子供の責任感を培い、恐れを生み出す抑圧から解放する雰囲気を醸成することで、

子供はより高度の結果を達成することさえできる。

 

この雰囲気とは

 

1、愛の雰囲気

情緒的感傷的な愛の形ではなく、子供の潜在能力を認め

丁寧な扱いを受け、また他人に対しても同じようにするよう期待される雰囲気

 

2、忍耐の雰囲気

責任感の最初の基礎を学べるような雰囲気

 

3、理解の雰囲気

子供に対する行為や要求についてその理由を説明する

子供の動機について大人が理解する

 

 

ただ生き延びることが第一優先事項だったときから

未来に向けての子どもたちへの訓練は最初は難しい。

それは愛の訓練でなければならず、注意深く徹底的に説明されるべきで

それによって子供はその背後にある理由を理解する。

恐怖心を取り去り、世界に愛が存在することを示し、

安全であるという感覚を植え付ける。

まずは、そこから。

 

 

私たちはいま、    

人類が一つになる時代を

      迎えている

 

敵意と反感、憎悪と人種差別を

捨て、一つの家族、一つの生命

一つの人類の視点から考えるよ

う求める。         

 

    ジュワル・クール大師

 

 

 

神尾先生の考察もお聞きしながら

読み進めることができる輪読会。

 

いま、この大きな転換期に

どのような姿勢で生きるかの指針になるような

情報が伝えられています。

 

わたしの稚拙な理解では、書かれていることのほんの上澄みしか受け取りきれていないことを十分承知しますが、再読しながら心に留めておきたいことを綴っていきます。