ウクライナ支援に反対の政党がスロバキア議会で握ってる 2024/04/09 | プルサンの部屋(経済・世界情勢・株・通貨などを語るブログ)

スロヴァキアで古い記事だが、昨日、親ロシア派のスロバキア大統領が当選した事と関連する記事を投稿する。
スロバキア議会ではウクライナに「銃弾1発送らない」政党が握っているのだ。

スロヴァキア総選挙、ウクライナ支援に反対の政党が勝利 連立交渉へ
2023年10月2日
中欧スロヴァキアで1日、総選挙の投開票があり、ロベルト・フィツォ元首相率いる親ロ派の左派ポピュリスト政党「道標・社会民主主義」(SMER-SSD)が第1党となった。
出口調査では中道リベラル派の優勢が伝えられていたものの、最終的にはSMERが24%の票を獲得した。
SMERは、選挙で勝利すれば直ちにウクライナへの軍事支援を中止すると公約していた。
フィツォ党首は2006~2010年と、2012~2018年に2度、首相を経験している。2018年には、政権幹部の汚職を調査報道していたジャーナリスト、ヤン・クツィアク氏の殺害事件を受けて辞任した。
今回の勝利を受け、フィツォ氏は新政権樹立に向けた連立交渉を開始する。
第2党は出口調査で優勢だった「プログレッシヴ・スロヴァキア」(PS、17%)、第3党は親欧派の「声・社会民主主義」(Hlas、15%)だった。
Hlasは、2020年にSMERから分離した左翼政党。
同党のペテル・ペレグリーニ党首は連立の可能性を示唆しており、「議席の分布から、Hlasがいなければ、正常に機能する連立政権が成立しないことがわかる」と語った。
フィツォ氏はHlasのほか、ナショナリズム政党の「スロヴァキア国民党」(5%)と連立するとみられている。
一方、新たに選出された議会には、自由意志主義から極右まで7党が議席を獲得しており、連立交渉が長期化・複雑化する可能性がある。
ウクライナに「銃弾1発送らない」
フィツォ氏は「親ロ派政治家」と呼ばれることを好まないが、ロシア政府は今回の選挙結果を歓迎するものとみられる。

フィツォ氏は先に支持者らに対し、「SMERが政権入りすれば、銃弾1発といえどもウクライナには送らない」と話していた。

こうした脅しは、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国に懸念を抱かせる一方で、ソーシャルメディア上では、伝統的にロシアに親近感を抱くスロヴァキア人の支持を得ていた。

スロヴァキアはこれまで、ウクライナ政府を安定的に支援し、地対空ミサイルやヘリコプターを供与してきた。さらに、退役した戦闘機「MIG-29」戦闘機を部隊ごと寄付している。

隣国ハンガリーの親ロシア派の右翼政権を率いるオルバン・ヴィクトル首相は、フィツォ氏の勝利をたたえた。
オルバン氏はソーシャルメディアに「Guess who's back!」(誰が戻ってきたと思う!)と英語で投稿し、「いつでも愛国者と仕事をするのは良いことだ」と付け加えた。
オルバン氏と同様、フィツォ氏はウクライナでの戦争について「ウクライナのナチスとファシストが始めた」と主張してきた。
その上で、唯一の停戦方法は和平交渉だとしている。

フィツォ氏の勝利は、ウクライナをめぐるNATOとEUの結束に、ドナウ川沿いで非常に明白な亀裂が入ったという印象を与える。
第2党となった「プログレッシブ・スロヴァキア」のミハル・シメチカ党首は、欧州議会の副議長を務めている
第2党となったPSは選挙期間中、「オープンで、寛容で、コスモポリタンな社会」という構想を提示し、グリーン政策や性的少数者(LGBTQ)の権利といった問題に関して、EU内のリベラル路線を踏襲することを提唱していた。

SMERは、この構想を「リベラル・ファシズム」として否定。
選挙活動では代わりに安定、秩序、社会保障などを掲げた。
フィツォ氏はまた、スロヴァキア経由で西欧に向かう移民の増加を懸念している。
リベラル派のズザナ・チャプトヴァ大統領は、フィツォ氏の勝利に控えめな反応を示した。