永遠のリバプールサウンド プリーズ・プリーズ・ミー・ラヴ / Mi-ke | A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC

永遠のリバプールサウンド プリーズ・プリーズ・ミー・ラヴ / Mi-ke


A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC


①Please Please Me、LOVE

②SHE’S NOT THERE

③BUS STOP

④リバプール メドレー (LIVERPOOL MEDLEY)

・FOR YOUR LOVE

・HAVE I THE RIGHT

・I GO TO PEICES

・HIPPY HIPPY SHAKE

⑤ピンと針 (NEEDLES AND PINS)

⑥悲しき願い (DON’T LET ME BE MISUNDERSTOOD)

⑦TELL ME

⑧LOVE PORTION NO.9

⑨AS TEARS GO BY

⑩愛なき世界 (A WORLD WITHOUT LOVE)

⑪ハーマンズ・ハーミッツ メドレー (HERMAN’S HERMITS MEDLEY)

・朝からゴキゲン (I’M INTO SOMETHING GOOD)

・ハートがドキドキ (CAN’T YOU HEAR MY HEART BEAT)

・ヘンリー8世君 (I’M THE HENRY THE EIGHTH、I AM!)

・シルエット (SILHOUETTES)

・あの娘に御用心 (A MUST TO AVOID)

・ミセス・ブラウンのお嬢さん (MRS.BROWN YOU’VE GOT A LOVELY DAUGHTER)

⑫HERE、THERE AND EVERYWHERE

⑬BECAUSE

⑭WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS

⑮GOLDEN SLUMBERS ~ CARRY THAT WEIGHT

⑯AND I LOVE HER

⑰GOOD NIGHT



本日紹介するのは、1993年のMi-keのアルバム「永遠のリバプールサウンド プリーズ・プリーズ・ミー・ラヴ 」です。


Mi-keは女の子3人のアイドル・グループで、元々はB.B.クイーンズのバックコーラス隊でした。

括りとしてはアイドルになるのかも知れませんが、リバイバル・カヴァーのプロジェクトという側面が強く、91年の彼女たちのデビュー曲「想い出の九十九里浜」はかつてのGSサウンドをパロったものでしたし、「白い2白い珊瑚礁」70年代フォーク・サウンドを強く意識したもので、これらの楽曲は単に過去のサウンドをなぞっただけというものではなく、往年の名曲のタイトルがあちこちに散りばめて作られた歌詞などは非常に出来の良いものでした。


そうした流れの中でリリースされたのがシングル「Please Please Me、LOVE」とこのアルバムだったのですが、これが何とも煮え切らないシロモノですわ。

アルバム・タイトルやレトロなジャケ、そして収録曲から60年代のブリティッシュ・ロックのカヴァーだというのは容易に想像がつきますが、そのサウンドはただ単にカヴァーしただけというもので「想い出の九十九里浜」「白い2白い珊瑚礁」で聴かれたようなレトロな味付けが全くないという残念な内容となってます。


そもそもシングルの「Please Please Me、LOVE」がいただけません。

ありがちなビーイング系のポップ・ソングで、これのどこが「プリーズ・プリーズ・ミー」なのかと小一時間ですよ。

個人的にはビートルズの曲のタイトルがあちこちに散りばめられたアイドル版「グラス・オニオン」か!?と鼻息を荒くしていただけにそのつまらないサウンドに「ドント・レット・ミー・ダウン」ですわ。

オマエ、「プリーズ・プリーズ・ミー」って言いたかっただけちゃうんかと。


更には「リバプールサウンド」と謳っていながら全然リバプールじゃないってのもなんだかなあというところです。

まあアイドルのアルバムなんでそのあたりは突っ込むのは無粋ってなもんかも知れませんが、それならブリティッシュ・サウンドとかにすればいいと思うのですが、リバプールってのがやっぱりイメージとしては良かったんでしょうかね。

なんたって「プリーズ・プリーズ・ミー」やし(笑)


選曲は60年代中期のイギリスのヒット曲が中心で、誰もがどこかで聴いたことのある曲ばかりです。

ビートルズはもちろんストーンズヤードバーズアニマルズホリーズピーター&ゴードンなど有名どころがズラリ。

で、どちらかと言えば日本ではそれほど人気があるとも思えないハーマンズ・ハーミッツがメドレーとは言え5曲も収録されているのが不思議です。

とは言えアイドルのカヴァーで「ヘンリー8世君」とか「朝からゴキゲン」「あの娘に御用心」なんかが聴けるのはある意味貴重かも。


そして後半の⑫~⑰は怒涛のビートルズ・カヴァー!と思うでしょ?

タイトルだけ見れば間違いなくそう思ってしまうのですが、「ビコーズ」はビートルズじゃなくてデイヴ・クラーク・ファイヴのほうです。

デイヴ・クラーク・ファイヴの「ビコーズ」も大変素晴らしいナンバーなのですが、この流れだと普通ビートルズの「ビコーズ」だと思ってしまいますよね(^^;

「ホワイル・マイ・ギター~」「ゴールデン・スランバーズ~キャリー・ザット・ウェイト」あたりの神をも恐れぬ大胆なカヴァーもあまりに無謀すぎてむしろ清清しささえ感じます(笑)



この薄っぺらいカヴァー集は、オリジナルのアーティストや楽曲の良さを改めて再確認できるというある意味反面教師的なアルバムかも知れません。


そもそもMi-ke自体が企画物的なユニットでしたでしょうからこういうのも笑って聴けるのかも知れませんが、自称シンガーなんかの真面目くさって悦に入ったようなカヴァーよりはよっぽどマシかも(^^;




でも、宇徳敬子って可愛かったよね。


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当時付き合っていた女の子が宇徳敬子そっくりで、今でもMi-keを聴くとその子のことを思い出してしまうというのはウソのようなホントの作り話。




「ビコーズ」 → http://www.youtube.com/watch?v=qkvler7saR0&feature=PlayList&p=A4A17DAD6C29CB01&index=19



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