ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン / ヘレン・メリル
HELEN MERRILL WITH CLIFFORD BROWN / HELEN MERRILL
①DON'T EXPLAIN ドント・エクスプレイン
②YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
③WHAT'S NEW ホワッツ・ニュー
④FALLING IN LOVE WITH LOVE 恋に恋して
⑤YESTERDAYS イエスタデイズ
⑥BORN TO BE BLUE ボーン・トゥ・ビー・ブルー
⑦'S WONDERFUL ス・ワンダフル
本日紹介するのは、1954年のヘレン・メリルのアルバム「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」です。
オレがジャズを聴くきっかけとなったのは、プリンスやスティングらのジャジーなポップ・ソングだったのですが、本格的に聴き始めたのがこのアルバムです。
社会人として働き始めた時に先輩に借りて聴いた2枚のジャズ・アルバム、それがこのアルバムとサラ・ヴォーンの「ウィズ・クリフォード・ブラウン」 でした。
奇しくもどちらもクリフォード・ブラウンのトランペットがフィーチャーされており、そしてクインシー・ジョーンズのプロデュースであり、そしてどちらもジャズ・ヴォーカル・アルバムの傑作です。
「ニューヨークのため息」と言われるヘレン・メリルのヴォーカルとクリフォード・ブラウンのトランペット、そしてその他ピアノ、ギターといった各パートの演奏とアドリブ、そして奏でられるスタンダードの数々、全てが素晴らしいです。
ジャズってどんな音楽?という問いに対しての最もわかりやすい答え、それがこのアルバムだと言っても過言ではないでしょう。
そして何と言ってもこのアルバムはジャケットがイイ!!
この鬼気迫るシャウトしているようなヘレン・メリルの顔は、アルバムの中身や「ニューヨークのため息」と呼ばれるイメージとはかけ離れているために賛否両論あるようですが、そんな瑣末なことはどーでもよろしい(^-^)
このジャケを見つけたら買うべきですな^^
更にこのアルバムは音がいい。
ジャズの名盤は優秀な録音のものが多いと思うのですが、このアルバムも例外ではなく、目の前で歌っているような臨場感に溢れ、まさに「ため息」さえ聞き取れるようなサウンドに仕上がっています。
また、全7曲で約35分という短いランニング・タイムも通して聴くにはちょうどいい長さで、この腹八分加減もグッドです。
ハイライトは何と言っても2曲目の「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」です。
ヘレン・メリルのハスキーなヴォーカルはもちろん、クリフォード・ブラウンの閃きに満ちたトランペット・ソロは圧倒的なシブさです。
これを名曲・名演奏と言わずしてどうする?!ってなもんですな。
ちなみにこの曲はかつては「帰ってくれれば嬉しいわ」という邦題がついていたのですが、これは歌詞の意味からすると正確ではなく、正しくは「(自分が)家に帰ってきた時にあなたがいれば嬉しいわ」となります。
↑「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」 PV
![HELEN MERRILL](https://stat.ameba.jp/user_images/0f/a6/10020256174.jpg?caw=800)