こんにちは。
今日は、『(特にサピ)図形問題は、大きくのびのびとかくタイプの生徒さんは得意になりやすい(中学受験)』というテーマで書いていきたいと思います。
図形問題を解くときに、どんな解き方をされていますか?
問題用紙に書いてある図に、適当にクチャクチャと書き込んで解いていませんか?
実は、図形問題は、自分で図をもう一度書いて解くと、得意になりやすいです。
というのも、自分で手を動かして線や曲線、角度などを書き込んでいくことが図形問題では大切だからです。
塾ではどうしても、時間が限られるので、図をかくという指導ができないのです。
そのため、お子さんも図をかくという習慣が形成されにくい側面が存在します。
図形問題があまり得意でない方の問題を解く場面を拝見していると、問題用紙に書いてある図に書き込むスタイルです。
大量に宿題や課題が塾等で課されるので、一刻も早く終わらせたいがあまり、一つ一つの問題の処理が雑になっていきます。
図形問題も例外ではありません。
図形問題は図を書くと時間が余計にかかる、ということで図をかかずにチャッチャと片付けようというわけです。
逆に、図形問題が得意なタイプの生徒さんは、きちんと自分で図を書いた上で、問題に取り組まれます。
図形問題は、直線や曲線、角度、それぞれ一つ一つに意味があります。
出題者からの隠された意図が存在しているのです。
図形問題を解く上で、それを一つ一つ丁寧に拾っていくことが大切になってきます。
一つ一つの辺や曲線が持っている条件を理解し、頭の中であれこれ考えながら、答えを導き出していきます。
そのため、算数の他の分野の問題に比べて、目で見て気づく要素が増えてきます。
どちらかというと、算数の中でも数式をかくことが少ないです。
その分、図の中での処理能力の高さがもとめられるのです。
なぜ、自分で手を動かした方がいいかというと、
①問題文の図は小さすぎる
②人に書いてもらった線では、意味を汲み取れていないことが多い
③書いた方が記憶に残る
からです。
1点目の問題文の図は小さすぎる問題ですが、
通常、問題集やプリントに書かれている図は、物理的に小さすぎます。
あんな小さい範囲に条件を細々と書いていくのは不可能です。
たとえ、書き込めたとしても、見づらくなり、問題を解くにあたって本末転倒です。
めんどくさがって、与えられた図に書き込まれる受験生さんが多いですが、間違いなく図がぐちゃぐちゃになります。
なぜなら、昨今の図形問題は、問題文で与えられた条件が多い上に、(1)〜(3)まで問題が続く事が多いからです。
つまり、図に書き込まないといけないことがたくさんあるのです。
自分で、大きな白紙にドーンと図形を書いた場合、こういったたくさんの条件を見やすく書き込んでいくことができます。
しかし、問題文横についている小さな図では、とてもではないですが、書き込みが不可能です。
2点目に、人に書いてもらった線では、意味を汲み取れていないことが多いという点を挙げました。
実際に家庭教師先の生徒さんに図形問題をかいてもらった時の反応が圧倒的に違います。
図形問題が苦手という受験生さんは多くの場合、図形をかかずに解こうとされます。
しかし「一回、図を書いてみてください」と、お願いしてみました。
そして、解けなかった図形問題を再度チャレンジしてもらうと、
「あっ、わかりました。」
といって、どんどんお一人で解いていかれます。
最初、図を書くことを渋っておられるのですが、自分で手を動かすと解ける!と気付かれると、すんなり図をかいてくださるようになります。
おそらく、人が提供した図形は、自分で手を動かしてかいた図形ではないので、一見与えられた条件を読み取っているつもりでも、上滑りしていることが多いのです。
それに対し、自分で書いた線というのは、書くときに条件を確認しながら書いていきます。
知らず知らずのうちに、出題者の与えた条件を受け取れているのです。
三つ目に、図をかいた方が記憶に残る点を挙げましたが、
自分で図を書いた方が記憶の残り方がいいです。
やはり手を動かすと、手が記憶しているんでしょうね。
同じような図形を書いたときに、生徒さんの反応が早いです。
上記3点からも、図を書くことをおすすめします。
ただ、生徒さんから、最初、図をかくことを提案したときに
「図をかいていると遅くなる」
と言われることがあります。
確かに、一見、図をかく時間は惜しいようにも思えます。
しかし、ぐちゃぐちゃに条件が書き込まれた、見るのも大変な小さな図形では、そもそも問題が解けません。
時間を惜しむあまり、図形をかかないことで、肝心の問題を見抜く機会を失ってしまっています。
図形問題は、計算処理や数式処理が少ない分、図自体を観察することが求められています。
図が非常に大切なのです。
図形からいかに、意味を汲み取ってこれるか、そこが問題を解けるか解けないかの分水嶺です。
図形問題は図をかいてくださいね!
本日もお読みくださり、ありがとうございました。
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