こんにちは。

 

今日は、「難関中学校を受ける場合、評価基準が塾目線より、出題校基準になっているかが合否の分かれ目」ということで書いていきたいと思います。

 

中学入試の難関校の問題は、

 

知識問題、思考力問題に大別されます。

 

そのうち、塾で指導されている問題は知識問題になります。

 

限られた時間内で多くの問題を処理する必要があるため、どうしても、1題あたり時間のかかる思考力問題よりも知識型の問題がピックアップされるためです。

 

知識問題の学習法は、暗記がメインになります。

 

思考力問題の大前提として、知識問題を習得していることが挙げられますので、この知識問題の習得も大切です。

 

知識問題は入試問題の中でもそこそこのレベルまでを解答するには必要です。

 

ただ、難関校の場合、合否の分かれ目である問題は思考力問題です。

 

知識問題は、受験生が絶対落としてはいけない問題にはなるのですが、ほぼ差がつきません。

 

したがって、差がつく思考系の問題を入試までに強化しておくことが求められます。

 

しかし、塾の授業時間内だけでは、思考系の問題までは対応できていないのが現状です。

 

思考系の問題もテキスト等に記載されているのですが、実際の授業ではほとんど扱っていないか、扱っても、解答を説明してあとは自分でやっておいてくださいということが大半です。

 

後者の場合も、結局は教えてもらった解答を受験生さんは丸暗記することになるので、思考系の問題演習にはなりません。

 

結局、暗記的な問題演習で終わってしまっていることになります。

 

思考系の問題に対しては、受験生さんは自分で対策するしかありません。

 

理想は、塾の知識問題の勉強と、この難関校に向けての思考系問題対策の両立です。

 

しかし、塾では常に受験生さんがフル回転してもこなせない量が常に出てきます。

 

知識系の問題を完全習得するまでは、塾のカリキュラムに乗っかっておくことは必要だと思うのですが、ある程度知識問題を習得した後は、思考系の問題の習得にシフトチェンジする必要があります。

 

ただ、ここでのシフトチェンジの判断ができず、入試まで知識問題の習得のみの学習で終わってしまうパターンが多いように思います。

 

その一因としては、受験生さん及びご家族の受験の合否の指標が、塾のテストおよび組み分けテストになっていることが挙げられます。

 

小学校5年生の3学期ごろまでは、知識問題の習得の目安として、塾の成績も参考になるのですが、思考力系の問題を習得していく必要がある6年生ごろからは評価軸を思考系の問題が解けているかに移していく必要があります。

 

どうしても、小学校5年生後半ごろまでは、暗記型の勉強法で知識問題は習得できるため、塾でも良い成績を取ルコとができます。

 

今まで評価されてきた勉強法を変えていくこと、評価軸を変えていくことに抵抗がある場合が多いです。

 

そうなると、入試まで、知識問題だけでの評価軸となり、結果思考系の問題への対応が遅れます。

 

思考系の問題は、一題一題、問題を考えるのに時間がかかります。

 

また、かなり考えながら解くため、一日当たりこなせる量も限られます。

 

入試直前期にあわてて取り組むよりも、できれば小5、小6の早めの時期から対策していくことが望ましいです。

 

というのも、小学校6年生の直前期に、思考系の問題の強化が必要と気づいても、直前期からの追い上げはかなり大変だからです。

 

物理的に時間が短いこと、演習量がどうしても少なくなってしまうこともありますが、一番は勉強法を変えるのに大きなストレスがかかるからです。

 

今まで、暗記系の知識問題の対策しかしてこなかったため、思考系の問題演習を始めると、まず全く手も足も出ません。

 

入試直前期のプレッシャーがかかる時期に、厳しい現実を突きつけられる形になってしまいます。

 

そこで踏ん張れるタイプの受験生さんは、最後の追い込みでなんとか合格をもぎ取れる芽が出ます。

 

しかし、直前期のプレッシャーがかかる場合は、思考系の問題演習から逃避してしまう場合も。

 

というのは、思考系の問題は知識系の問題に比べて、目に見えて成果が出るのに一定時間かかるからです。

 

入試直前の焦った状態では、この我慢の時期に我慢ができない状態に陥りやすいです。

 

そして、結局、今までやってきた知識系の問題演習に逃げてしまうということになりがちです。

 

入試直前期に、思考系の問題対策に切り替えて合格まで持っていけるケースは、受験生さんご本人様が思考系の問題が合格には絶対必要だと自覚を持っているケースです。

 

それ以外のケースは、入試直前期に思考系の問題に切り替えるのは、周囲も覚悟がいる判断になります。

 

一番望ましいのは、難関中学校を目指す場合は、思考系の問題演習をなるべく早い時期から塾と並行して初めておくことです。

 

入試に余裕がある時期からであれば、余裕を持って始められます。

 

ただ、この余裕のある時期から思考系の問題演習を始めるという判断ができているケースはかなり稀であるように思います。

 

難関校を受ける場合は、志望校の問題が解けるようになるためにはどうしたらいいのかに、照準を合わせて戦略を立ててみてください。

 

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