こんにちは。
今日は、中学受験算数の計算問題について書いていきたいと思います。
受験算数の1題目にくることが多い、計算問題。
復習テストや公開テストでも最初に来ることが多いですね。
計算問題は、出題者側からするとサービス問題です。
絶対ここでは点数をとってくださいね、というメッセージなのですが、意外なことにこの計算問題をきちんと取れていない受験生が多いです。
そして、そういった受験生は、テストで繰り返し計算問題を取りこぼす傾向が見られます。
計算問題といえど、2〜3点ほどは配点がありますし、配点が高い時は5点ほど落とすことになります。
受験は1点で合否を分けますし、合格点ボーダー上は0コンマ何点かを争います。
実際、あと1点あれば受かっていたのに、、、というケースも多々存在します。
計算問題で落としていたら、悔やんでも悔やみきれません。
計算問題は絶対に取りこぼしのないようにしていきたいものです。
しかし、この計算問題の対策が放置されているケースが多々見受けられます。
計算問題、全部取りこぼしなく取れているでしょうか?
『まあ、今回はケアレスミスだから、、、次は大丈夫だろう、、、。』という感じになっていないでしょうか?
次のテストでは、とりあえず点数が取れて、でもその次の次のテストではまた落として、、、
というように、
対策を取らないままですと、取れたり取れなかったりを繰り返すことになります。
また、この計算問題を間違うという傾向が、不思議と算数の成績上位層でも見られることがあります。
計算問題以外は全て正解しているのに、一番最初の大問一の(1)の計算問題を間違えている、というパターンです。
成績上位だし、まあ他の問題が解けているからいっか、となりがちですが、成績上位者の受ける学校で計算ミスは致命的です。
では、どうしたらいいのでしょうか?
計算問題で大切なのは、2点あります。
正確性とスピードです。
この両方を兼ね備える必要があります。
ただ、いきなりこの両方の技術を手に入れることができるかというと難しいです。
計算問題の問題をある時は点数が取れて、ある時は間違ってしまう、もしくはケアレスミスで落としてしまうタイプは、正確性とスピードを両立させようとして、失敗しているケースが多いでしょう。
ちなみに、ケアレスミスだから次は大丈夫という考え方は危険です。
なぜかというと、計算問題で起こるミスは一見ケアレスミスに見えて、色々問題を孕んでいることもよくあるからです。
もちろん、難関校のひねった計算問題であれば、解き方が途中でわからないということもあるかもしれません。
しかし、それは純粋な計算力を問いかけているというより、一見計算問題に見える思考力問題なのです。
入試問題の大問1に見られるような計算問題であれば、純粋な計算力を見られています。
そして、その計算力にはスピードと正確性が必要とされます。
この2つで優先順位が高いのは『正確性』です。
計算力に乏しい状態ですと、どうしても時間に追われる上に、周りからも色々言われるので、つい焦りながら問題を解いていってしまいます。
その結果、正確性が足りず失点してしまっています。
もちろん、時間的にも厳しくなることが予想されます。
まずは正確に解けているかを重視してください。
スピードは後からでかまいません。
不正確な計算の仕方をいくら積み上げても、正確になりません。
(むしろ、不正確な計算の仕方を身につけることになってしまいます。
このケースが一番、あとあと大変なパターンになります。
正しい計算の仕方をあとから教えてもらえる機会が仮にあったとしても、その時には変な計算の癖がついてしまっています。
すると、この癖を矯正して、さらにそこから正しい計算を身につけていくことになるので、多大な時間がかかります。
まっさらな状態で正しい計算の仕方を教えてもらうより、時間がかかることになってしまいます。)
時間がかかってもいいので、最初は正確に解く訓練をしてください。
一回で、正確に解ける練習。
実はこれにはたくさんの技術を要します。
一口に計算ができるといっても、そのためには多くの技術と知識が入ります。
それらを全部積み上げて、初めて正確な計算ができるようになります。
下記に計算のチェックポイントを少しあげますので、そこをクリアできているか確認しながら、正確性を身につけていっていただければと思います。
・基本的な数字は覚えてしまっているか(例えば、20くらいまでの平方数、13や17や19の倍数、3.14の倍数などがすぐに出てくるか)
・小数をすぐ分数に直せているか、またその逆ができているか(例えば8分の1や8分の3、16分の1といった分数から、パッと小数が出てくるか。大切なのは躊躇いなく出てくることです。)
・変なイコールをつけていないか。(計算式をそもそもわかっていない場合、つけてはいけないところにイコールをつけてしまっている場合も多い。)
・式変形が正しくできているか
・確かめ算をしているか(出てきた答えがあっているか、確認しているか。解きっぱなしになっていないか。)
・おおよそで構わないので、出てくる値に見当がついているか。(例えば、60くらいになりそうなのに、答えが10や20近くの数字になっていたときに、自力でおかしいなと気づけているか)
これらのチェックポイントを一つずつ正確にマスターしていけば、計算の精度はかなり上がってきます。
ただ、一足飛びに全てをマスターすることは難しいと思いますので、一週間にひとつ項目をマスターしていけばいいくらいで取り組んでいただければと思います。
こういった計算の一つ一つのステップを踏んで、初めて正確に答えが合うようになります。
ケアレスミスが続くな、、、という場合であったり、間違う頻度が高いなという場合、多くの場合でケアレスミスというよりかは、上記に挙げたような計算のポイントのどれかが欠落してしまっていることが多いです。
何度も同じ箇所で間違っているものの、数式が毎回違っているために、別問題に見えて、全て単なるケアレスミスとして処理していることがよくあります。
計算問題はそれぞれの計算過程の緻密さが必要です。
計算過程の一工程、一工程を精査して、それぞれのチェックポイントを正しく処理できているか、そこまで見ておく必要があります。
逆にいうと、これらの工程をクリアできるようになると、そこからは時間をそこまで気にしていなくても、最短で処理できるようになります。
時間は後からついてきます。
正確に解けるようになれば、あとはもう一息です。
毎日、1題でいいので計算問題を解いてください。
正しい計算方法を忘れないためと、計算の勘を鈍らせないためです。
せっかく身につけた計算方法も、使わないと腕がどんどん落ちていってしまいます。
語学と似ていて、正確性を身につけたあとは継続力が大切です。
(正確性を身につけたあとは)そんなにたくさんの練習量はいらないので1日1題を目安に解いてください。
計算問題がピシッと正解し始めると、自信が出てきます。
そこを目指して頑張ってください。
今日もお読みくださり、ありがとうございました。
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