前回の記事で、算数・数学の実力の半分は計算力である!!と書きましたが、

 

ではいつまでに計算力を鍛えておくのが理想なのでしょうか?

 

 

中学受験では、(あくまで理想ですが)

 

大手進学塾で難関校を目指せる位置でスタートしたいと言うのであれば

 

(ご本人様がしんどい思いをされないという意味で)

 

小学校4年生開始時期までです。

 

あくまで、おおよその目安ですが、計算問題は小4スタートまでに鍛えておくことが理想です。

 

小4以降は、算数の個々の論点、例えば、つるかめ算、消去算といった個別論点を頭に叩き込んでいく期間になります。

 

算数の個別論点の基本を頭に入れることに集中するという意味においても、

 

小4の春頃までです。

 

算数の個別論点を頭に入れることだけに集中した方が、お子様の負担も減りますし、楽です。

 

計算も、個別論点も両方一緒に叩き込んでしまうのも、一つの手ではありますが、

 

かなり精神的負担と時間的負担を伴います。

 

 

小3、小4から進学塾に通っているにもかかわらず、成績が伸びにくい方、成績が全く伸びていない方は

 

算数の一番の基本の個別論点を学ぶまでに

 

計算力が身についていないため、

 

計算力が身につかれている方が個別論点だけに集中して学んでいるのに比べ、

 

計算と個別論点の両方をいっぺんに頭に入れようとされている傾向が見られます。

 

そして、ご自身でも、計算問題を解いているのか、個別論点を解いているのか区別ができないまま、

 

膨大な授業時間を費やしてしまう、、、

 

そして全く個別論点を消化できず、、、

 

その上、計算力も全く身についておらず、むしろ、間違った計算の仕方を身につけてしまい、

 

ゼロ地点どころか、逆走してしまっている、、、

 

という非常に厳しい事態に陥ります。

 

 

 

少し余談ですが、

 

よく、「すぐに忘れます」というお言葉を頂戴します。

 

忘れているだけであれば、思い出すだけで大丈夫です。

 

何度かその問題を反復すれば、思い出せます。

 

しかし、実はこの「よく忘れます」のケースは、忘れているわけではありません。

 

算数でこの「忘れます」という言葉が出てきた場合は、要注意です。

 

そもそも、その単元、まるまる頭に入っていない(理解していない)ケースがほとんどです。

 

なので、元々頭に入っていないものを忘れることができるはずもなく、、、

 

つまり、そもそもわかっていないのです。

 

忘れているのではなく、最初から理解できていない、真っ白な状態なのです。

 

したがって、ゼロからその単元を積み上げることになります。

 

この「よく忘れます」という言葉を字義通り解釈するのは、

 

大変危険だということを申し添えておきます。

 

忘れるという言葉は、理解できている・いったん頭に入ったという前提条件が必要ですので。

 

 

さて本題に戻りますが、

 

計算力が低いのであれば、

 

特に小学校低学年〜4年生のうちであれば

 

個人的には、個別論点の学習が遅くなったとしても、計算力の強化を優先させる方法をとるのも一つの手だと思っています。

 

もしかすると、公開テストで一時的に点数が下がるかもしれませんが、

 

長い目で見たときに、成績の伸びと入試の合否が大きく変わってきます。

 

どれだけ個別論点を積み上げたとしても、計算力が低ければ成績は全くのびません。

 

まして難関校合格は不可能です。

 

急がば回れです。

 

可能な範囲で構わないので、計算力強化を優先させましょう。

 

長期的に見た時に、また中学以降も続く数学生活を考えたときにも、

 

そちらの方がご本人様にとって、実は楽で楽しい道だと思います。

 

 

小5終わり、小6の時点で計算力に疑問符がつく場合は、

 

ご本人様も相当、精神的にも物理的にも頑張る必要が出てきます。

 

もちろん完全手遅れというわけではありませんが、

 

ご本人様の負担がきつくなるのを防ぐためにも

 

なるべく計算力に関しては手を早めに打っておくにこしたことはありません。

 

受験直前前はすることが山のように出てくるため、消化できるものは消化しやすいうちにしておくことが大切です。

 

 

計算、早めのうちに頑張りましょう!