ジミースターダストのCDは歴代全て手作りです。

 

僕がジャケットのデザイン、盤面のデザイン、そしてそれを印刷しています。

 

まっちゃさんが僕がデザインしたジャケットを印刷してくれていました。(今回からはすべて僕)

 

それはまっちゃさんのプリンターが不調なため。

 

歌詞カードは僕が印刷して、僕が織り込み、ジャケットを組み立て、そのジャケットの中にCDと共に封入します。

 

 

それこそ、徹夜作業です。

 

 

そうやって自家製・・・・というところを売りにしていたわけです。

 

 

通常はCD自体は工場に発注し、スタンパーを作ってもらって大量生産します。

 

 

僕は一枚ずつ自分で焼いています。

 

 

なぜならば

「自分で焼く方が実は音がいいから」です。

 

 

工場でスタンパーで大量生産する場合、原版の4倍~7倍薄まった音で生産するのと同等の音質になります。

 

 

自分で焼く場合、原版と同じクローンを作ることも可能です。つまり、原版と全く同じクオリティの音質です。

 

 

今やCDデッキを持たない人が増え、デジタルデータでの音質しか聞いていない人には

 

この音質の違いもなかなか分からないとは思いますが・・・・・。

 

CDを自分で焼く場合、一枚ずつ再生が可能かどうかをチェックします。

 

手間がとてもかかります。

 

 

それでもなお、あえて「手作り」を選んだのは自分たちの作品に愛情を持つためです。

 

 

 

確かに工場に発注した方が便利だし、キャラメル包装などで豪華に見えるかもしれません。

 

 

ですが、実はそれは「見せかけ」です。

 

 

キャラメル包装などは一度開封したらただのごみで捨ててしまうものです。

 

僕はそこに執着は持ちません。

 

中身が大事です。

 

 

これだけ手間をかけて作ったのです。何が何でもお客様に買っていただきたいという思いと

 

オークションで売り飛ばされないように・・・・です。

 

 

工場にプレスを頼んで、インディーズのレーベルから出した自分のCDがヤフオクに出ているのを見た時に

 

 

世間一般的にはなかなか売り出しても買い手が付きづらいものを作ることに決めました。

 

一般の中古CD屋さんなどで並ぶことのできないもの・・・・を目指したのです。

 

 

でもね、

 

 

この手作りのCDは小ロットで作れるとは言え、本当に手間暇がかかります。

 

 

更には

 

ジミースターダストのCDは「そこそこ売れます。」

 

 

このそこそこを数字で表すのは実に野暮なのでそれは表しませんが

 

 

ボブ・ディランのCDでさえ、日本では今や1作品約3,000枚しか売れません。

 

それに比べると大健闘・・・・とだけ。

 

 

あ、それは全作品の累計なのでボブ・ディランの1作品と比べるには卑怯ですが・・・・。

 

 

こうやって自分で作ったジャケットが人手に渡る事、その方が大切に持っていてくれることが嬉しいのです。

 

今回をもって、今までのジャケットが使えなくなります。

 

ラストオールハンドメイド・・・・です。

 

 

レコーディングについてもいまだにスタジオでエアとラインを混ぜたレコーディングをしています。

 

アナログの味を少しでも残したいからです。

 

いくらデジタル信号であっても

 

空間の響きをエアに閉じ込めるために。

 

 

パソコン上でソフトを使うとしても

 

 

ぎりぎりアナログな部分は残したいのです。

 

2024年6月9日の香川県高松スタジオナッシュビルのライブより2作品同時レコ発。

 

「さよならガンダルフ」のみ大阪で先行発売しましたが、この手作り100パーセントのものは

 

残りわずかです。

 

 

もしも、僕が偉くなったなら価値は上がる事でしょう。