近年、「コーチングを導入しよう」「コーチング的な関わりをしよう」と言われることが増えています。
しかし、管理者が忘れてはならないのは、コーチングそのものが目的ではないということです。
本来の目的は、
- スタッフの成長
- 主体性の向上
- 問題解決能力の向上
- チーム力の向上
- 組織目標の達成
- 患者・利用者へのより良いサービスの提供
です。
コーチングは、それらの目的を達成するための「手段」の一つに過ぎません。
手段が目的化すると起こる問題
例えば、スタッフが経験したことのない緊急事態に直面したとします。
このとき管理者が、
「あなたはどう思う?」
「どうしたらいいと思う?」
とコーチングばかりにこだわると、対応が遅れ、患者の安全が脅かされる可能性があります。
その場面では、
「まず○○をしてください」
「私が責任を持つので、この手順で進めましょう」
という指示や助言が必要です。
つまり、
「いつでもコーチング」ではなく、「状況に応じて適切な関わり方を選ぶ」ことが管理者の役割なのです。
目的達成のために最適な関わり方を選べる人です。
管理者にとってのコーチング
医療・看護現場では、
- 自ら考えて行動できるスタッフを育てる
- 指示待ちではなく主体的に動く人材を増やす
- 問題を自分たちで解決できるチームをつくる
- 対話が生まれる組織風土をつくる
ためにコーチングが活用されます。
つまり、
コーチングの目的は「質問すること」ではなく、「相手が成長し、自律して行動できるようになること」です。
⭐️まとめ
コーチングは万能ではない。
コーチングを行うことが目的ではなく、
人の成長と組織の成果を実現することが目的である。
管理者は状況に応じて、コーチング、ティーチング、指示、支援を使い分けながら、人と組織の可能性を最大限に引き出していく。
コーチングの技術を使う人が管理者なのではなく、組織の目的達成のために最適な関わり方を選択し、その結果に責任を持つ人が管理者である。
ということです。

