「差別」と「区別」は、
似た言葉に見えて、意図や影響が大きく異なるものです。
■ 一言で言えば
言葉 | 意味の違い |
区別 | 違いを認識し、適切に対応すること(必要な違い) |
差別 | 違いを理由に、不当に扱うこと(不当な違い) |
■ 具体的に見てみましょう
◉ 区別(Discrimination in a neutral or necessary sense)
- 違いを尊重し、適切な配慮をすること
- 例:
- 妊婦さんや高齢者に優先席を用意する
- 食物アレルギーがある人に別メニューを用意する
- 体格差を考慮してユニフォームのサイズを変える
➡ 公平性や安全性、合理性に基づいた対応です。
◉ 差別(Discrimination with prejudice or bias)
- 違いを理由に、不当な扱い・排除・低評価をすること
- 例:
- 性別を理由に仕事を任せない
- 国籍や肌の色を理由に採用しない
- 病気や障がいがある人を仲間外れにする
➡ 個人の尊厳や権利を否定する行為です。
■ 医療の現場での違い
状況 | 区別(適切) | 差別(不当) |
感染症対応 | 感染リスクに応じた対応 | 感染者に冷たい態度を取る |
患者対応 | 認知症の方にわかりやすい説明をする | 認知症だからと話しかけない |
職員の勤務調整 | 妊婦や疾患のある職員に配慮する | 「体調が悪いなら来るな」と責める |
■ 見分けるための問い
- それは配慮か、排除か?
- 違いに対して必要な対応か、不当な扱いか?
- 相手の立場に立って考えているか?
「区別」は相手を尊重し、
「差別」は相手の価値を下げる行為。
区別は公平性のために、
差別は不公平を生むために使われます。
違いがあるからこそ、
それを「どう扱うか」に私たちの人間性が表れます。

