彼女は、

目の中に、桜の木を、

入れたんです。

 

 

それで、

痛がっているんです。

 

 

僕は、

彼女の目の中に、

指を入れたんですけど、

桜の木が、

どこにあるのか、わかりません。

 

 

どこだろ?

 

 

すごくゴロゴロしてるの

 

 

寝てもらった方が、

取りやすいかもしれない

 

 

僕は、

彼女を、

公園の芝生の上に寝させます。

 

 

目蓋(まぶた)を開きますよ?

 

 

上目蓋と、下目蓋を、

つまんで、開きます。

 

 

中は、

ピンク色の襞(ひだ)です。

 

 

濡れています。

 

 

よく、

こんな小さな穴に、

あんな大きなものが入りましたね?

 

 

離れると、小さくなるでしょ?

 

 

小さく見えるだけで、

本当に、

小さくなるわけじゃないですよ

 

 

そうなの?

 

私、

空を飛ぶ飛行機って、

小さいでしょ?

 

3cmくらい。

 

あの飛行機に乗っている人たちって、

どれだけ小さいのかしら?

って思ってた

 

 

本当に、

飛行機が3cmだと、思ったんですか?

 

 

今度、

飛んでいたら、

つかまえてみます

 

 

空を飛んでいる飛行機を、

つかまえちゃうんですか?

 

 

でも、

彼女は、

300m先の桜の木を、

つまんだんです。

 

 

そして、

目の中に入れてしまったんです。

 

 

目蓋の裏かしら?

 

その辺りに、はっきりと見えるの。

 

すごくきれい

 

 

でも、

あんな大きな桜の木が、

目蓋の裏にあったら、

ふくらむでしょ?

 

ふくらんでないけど?

 

 

とにかく痛いの。

 

舐めてくれます?

 

 

舐めちゃっていいんですか?

 

 

犬だって、猫だって、

痛いときは、舐めるでしょ?

 

 

きっと、

他(ほか)の人たちからは、

僕らが、

芝生の上で、抱き合って、

キスして、見えるはずです。

 

 

彼女の目蓋を、

めくるようにして、舐めます。

 

 

ちょっと、しょっぱいです。

 

 

舐めれば、

舐めるほど、濡れてきます。

 

 

あ~っ、いい~

 

 

彼女、かわいいんです。

 

 

芝生の上に寝転がって、

こんなふうに、

目蓋を舐めていると、

もうガマンできません。

 

 

・・・・あの?

 

 

はい?

 

 

どこかへ行きませんか?

 

 

どこ?

 

 

ホテルとか

 

 

でも、目が痛くて・・・

 

 

彼女が、

潮を吹くように、目蓋を濡らします。

 

 

濡らした目蓋が、ぬらぬらと光って、

たまらないんです。

 

 

 

ー つづく ー

 

 

 

飛んでいる飛行機って、

ゆっくりだから、

捕まえられそうですよねウインクラブラブ