僕は、

交番に到着して、

がっかりです。

 

 

ずっと、

手を握っていたかったです。

 

 

交番の中へと入ります。

 

 

ところが、

ほっとしたことに、

お巡りさんがいません。

 

 

お巡りさん、いませんね。

 

パトロール中かな。

 

待ちますか?

 

 

いい匂いがする

 

 

彼女が、

見えない目蓋で、匂いを探します。

 

 

たしかに、甘い匂いがします。

 

 

交番の、

カウンターの中を覗き込んでみると、

七輪で、

サツマイモを焼いています。

 

 

焼き芋を作っていますよ

 

 

交番の中で?

 

 

じゃ、お巡りさんは、

すぐに、戻って来ますね。

 

芋を焼いているんですから、

遠くへは行かないでしょう

 

 

僕らは、

焼き芋の焼ける甘い匂いの中で、

待ちます。

 

 

彼女が目が見えないので、

僕は、

じっと彼女の顔を見つめます。

 

 

もう、恋しちゃいます。

 

 

甘い匂いに包まれてますしね。

 

 

ところが、

どんどん煙たくなってくるんです。

 

 

白い煙が立ち込めて、

咳き込むほどです。

 

 

カウンターの中を覗き込んでみると、

七輪の上で、

焼き芋が火を吹いています。

 

 

このままじゃ、

火事になっちゃいますよ!

 

 

僕は、

カウンターの中に飛び込みます。

 

 

焼き芋を取ろうとしたんですけど、

熱くて、持てません。

 

 

熱(あ)ち! 熱(あ)ち!

 

 

何度も、つかもうとしては、

弾かれたように、

手を放します。

 

 

焼き芋をつかむ物を探したんですけど、

見当たりません。

 

 

つかむ物ないですか?

 

ハンカチでもいいんだけど

 

 

彼女も、

両手で、上から下へと、

身体に触(ふ)れて、探します。

 

 

スカートの中に、

手を入れると、

パンティーを脱ぎだしたんです。

 

 

これ、使ってください

 

 

いいんですか?

 

 

どうぞ

 

 

僕は、

彼女のパンティーを受け取ります。

 

 

淡いピンク色のパンティーで、

芋なんか包むのが、

もったいないです。

 

 

それでも、

焼き芋を取ると、

彼女のパンティーごと、

机の上に、

放り投げます。

 

 

もちろん、

彼女のパンティーは、

すぐに、

取り戻します。

 

 

彼女にだって、

返したくないくらいです。

 

 

 

ー つづく ー

 

 

 

やっぱり、

返さないとダメでしょうか?ウインクラブラブ