ヘビって、怖いですよね?

 

長くて、にょろにょろしているからですよね?

 

ところが、龍も、

長くて、にょろにょろしているんです。

 

骨折しているので、

病院まで運んでほしいんですけど、

龍に乗せてもらうのは、

巨大なヘビに乗せてもらうようなものです。

 

龍は、山の中を、

まるで海ヘビのように泳ぎます。

 

それで、なかなか、乗せて?って言えません。

 

石の女が、不思議がります。

 

早く運んでもらいなさいよ

 

・・・・ほかに、ないの?」

 

じゃ、熊、呼んで来ようか?

 

熊はダメだよ!

 

じゃ、リス?

 

仕方ないので、龍に頼みます。

 

病院まで、乗せてもらえますか?

 

いいわよ

 

龍が、降りて来てくれます。

 

ところが、龍は、じっとしません。


そのうえ、僕は骨折しているので、

痛みで、なかなか乗れません。

 

見ていて、じれったいのか、

石の女が手伝ってくれます。

 

でも、石の女は、痛みを知らないので、

力まかせです。

 

僕が悲鳴をあげても、お構いなしです。

 

なんで悲鳴をあげているのか、

わからないんです。

 

僕は泣きながら、

龍の背中にしがみつきました。

 

ところが、石の女も、一緒に乗るんです。

 

え? 一緒に行くの?

 

どうせヒマだから

 

確かに、石ですから、ヒマには違いないです。

 

でも、石の女と一緒だと、

病院で診(み)てもらえるか?わかりません。

 

来なくていいよ

 

どうして?

 

・・・・石だから

 

ところが、石の女は、重いせいと思ったのか、龍に聞きます。

 

私くらい、乗せて、飛べるわよね?

 

もちろんよ!

 

龍は、どんなに飛べるかを、

見せたくなったようです。

 

竜巻のように舞い上がります。

 

もちろん、骨折している僕は、

しがみついていられなくて、転げ落ちます。

 

山の斜面に落ちて、

骨折しているので、激痛です。

 

さらに、転がり落ちて、

痛みで、叫び声をあげるんです。

 

 

 

ー つづく ー

 

 

 

 でも、龍の夢なんですから、

きっと縁起は良いんでしょうねウインクラブラブ