巻物を開かないで、読む方法 ２話 変わったラブレターか？

変わったラブレターか？

数日後、友だちに会ったんで、梅林で、女の人から、この世界の滅亡と回避方法が書かれた巻物をもらった話をしました。

友だちも、信じていないんですけど、女の人が若くてかわいいってことには興味津々（きょうみしんしん）です。

「連絡先を聞いたんだろうな？」

「巻物をくれたとたんに、消えたんだよ」

「変わったラブレターか？」

「古そうだけどな・・・」

「読んでみるしかないな」

ところが、一番上に巻いてある木の皮のようなものが、開けません。

カッターで切ろうとしても、ノコギリで切ろうとしても、ダメです。

巻物だってことは、間違いないんですけど、　まるで木の枝みたいです。

「どうなっているんだ？

細かい模様とか、図柄が描いてあるから、枝切れじゃないよな」

それで、僕ら、もう一度、女の人に出会った梅林に行ってみることにしました。

それしか、手がかりがなかったからです。

日本酒と、おつまみを持って行きました。

もし会えなくても、梅の花見をしようってことなんです。

ー　つづく　ー

お読みいただいて、ありがとうございます

Terra子屋

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