4話 心の底から、お祝い

 

 

 

      ここまでのあらすじ

 

 

     大学の、1年生で、同じクラスの、仲良くなった男の子から、恋の悩みを、相談されました。

 

     でも、彼が悩んでいる相手の女の子は、誰も好きにならないような、カワイクない女の子だったんです。

  

 

 

   彼に相談されても、僕は、真剣にはなれません。

 

 

    バカにしているんじゃないんです。

 

 

    心の底から、お祝いしているんです。

 

 

     

 

 

    だって、彼女のことを好きになる男なんて、彼くらいだと、思うからです。

 

 

    奇跡だって、思っているんです。

 

 

    うまくいかないとは、思えません。

 

 

    それなのに、彼は、僕に、震えながら、聞くんです。

 

 

    「・・・・・・彼女に、もう、彼氏がいたら、どうしよ?」 

 

 

    僕は、吹き出しそうになります。

 

 

    笑い話にしか聞こえないんです。

 

 

    「いないよ」 

 

 

    「おまえ、聞いたのか?

 

 

    「聞かなくたって、わかるよ

 

 

    「どうして、わかるんだよ?

 

 

    「わからないのは、おまえだけだよ。

 

    

            誰にだって、わかるんだよ

 

 

    僕の言っていることには、深い意味はないんですけど、彼には、深く、響いたようです。

 

 

    「これ、オレにとって、初恋なんだよ。

 

 

    だから、恋って、ものが、わかってないんだ。

 

 

    おまえみたいに、知っている男(やつ)とは、違うんだよ

 

 

    「だったら、言うことを、聞けよ。

 

 

    彼女のところへ行って、「好きです」って言えばいいんだよ

 

 

    「怖いよ

 

 

    「何が怖いんだよ?

 

 

    「彼女が、カワイ過ぎて、怖いんだよ。

 

 

    近寄れないんだよ

 

 

    「おまえの目って、どうなっているんだ?

 

 

    「視力2.0だよ

 

 

    「乱視って、ゆがんで見えるんだろ?

 

 

     あれ、逆に、ゆがんでいるものとか、キレイに見えたりするのかな?

 

 

    「オレ、乱視でもないよ。

 

 

    なんで、目の話なんかするんだよ?

 

 

    「いや、乱視なのかな?って、ちょっと、思ったんだよ

 

 

    僕は、僕で、どう見たら、彼女がカワイク見えるのか?探求していたんです。

 

 

        ー つづく ー

 

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  豊かに、幸福になれますように、作品を書いて参ります


  本年も、よろしくお願い申し上げます


  




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