4話 愛で、満たされる
困るのは、男の人と、いるときです。
ときどき、私が、「あっ・・」とか、「ん・・」とか、声を漏(も)らすので、男の人が、びっくりして、じっと私を見つめます。
それで、よけいに、感じちゃうんです。
でも、面白いのは、私が、変に揺れたりすると、男の人も、揺れるんです。
男の人って、女の子が、揺れると、揺れるように、できているみたいです。
ただ、揺れただけなのに、「だいじょうぶですか?」とか、「気分でも悪いんですか?」って心配してくれます。
私が、風に吹かれて、ポーっとしていると、「顔が赤いですよ?」とか、「熱があるんじゃないんですか?」と聞いてくれます。
私が、「だいじょうぶです」と、答えると、「だったら、食事でも、どうですか?」って誘ってきます。
以前の私は、男の人から食事に誘われるなんて、まったくありませんでした。
「私は透明女か?」って、つぶやいていたくらいです。
それが、急に、モテはじめて、風に吹かれて、歩いているだけなのに、男の人たちから、誘われるようになったんです。
全然、知らない人が、遠くから走って来て、びっくりしていると、それが、デートの誘いだったりするんです。
でも、私が、こんなにモテるようになったのは、感じているから、だけじゃないと思っています。
風が、「愛している」、「愛している」って、囁(ささや)いてくれるのが、純粋だからです。
本当に、愛してくれているんです。
どうして、今まで、その愛が、わからなかったのか、不思議なくらいです。
ですから、モテるようになったのは、私が、愛で、満たされるようになったからなんです。
ー つづく ー
