8人に1人の落ちこぼれがスペシャリストへ | 天下泰平

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〜 滝沢泰平 公式ブログ 〜

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昨日は富士山の麓である朝霧高原へ。

一般社団法人ママ育協会の代表理事であり、株式会社日本脳力育成協会代表取締役で実業家として活躍する

「かがみ知加子さん」

のお誕生日イベントに参加しました。

幼児教育に25年以上関わり、近年では「ママ育」という言葉通り、お母さんを育てる活動に取り組み、親子教育に関しては日本有数のプロフェッショナルであります。

映画「かみさまとのやくそく 」に出演されたことでも有名な方です。

「8人に1人が不登校」

かがみさんのお話では、今の時代は8人に1人の子供が学校には行けず、自宅で引きこもり気味になっているとのこと。

確かに八ヶ岳の身の回りでも不登校となる子供は、どんどん増えてきているのを日々感じています。

50数人しかいない、小三息子の学年でも、毎年不登校児が増えており、この先まだまだ増えそうな予備軍もたくさんいます。

学校に行けない子供が、社会に不適合でダメな子供かといえば、当然そんなこともなく、ある意味とても素直で、真っ当だからこそ、自然な反応で学校に行けなくなるのだとも思います。

今も昔も、学校や教育の世界は非常に窮屈であり、子供なんてバラバラの個性なのに、それを一緒くたにまとめようとする方に無理があります。

良い学校で良い成績を収め、立派な会社に勤めて、順風満帆な人生を歩めるかといえば、そんな時代は平成の後半からとうに終わっており、高学歴でもニートでいたり、学歴がなくともビジネスで成功している人も大勢います。

また、ビジネスや社会で成功することだけが人生の成功でもなく、成功や幸せの概念も今と昔ではだいぶ変わっており、より自分らしく生きることに生きがいを求める若者も増えています。

そんな中において、

「下手に洗脳教育を受けるよりは、学校なんて行かなくても良い」

と考える親や大人も今は多いとは思いますが、それでも受け皿がまだ不十分な社会において、学校に行けない子供達の多くは家に引き篭もってテレビとゲーム漬けの日々を送るケースが多くなっています。

「せっかくの種が腐ってしまう」

かがみさんは、この状況はもう待ったなしの危機的な状況であり、早急に日本全国へ不登校児などの受け皿となる学校、教育の場を作ろうと動き出しています。

その学校のイメージは、農家+学校であると。

さらに、ここに農家とはある意味真逆の分野のように思えるITも組み合わせるようです。

農家、つまりは農業によって自然に触れて思いっきり浄化され、一方でまたこれからの社会においてITは必須能力でもあり、これを子供の頃からしっかり身につけ、それぞれ自分自身が好きなことで才能を開花させる。

個人的にも、今のゲーム三昧で引き篭もっている子供達からいきなりゲームを取り上げるのは難しいと思い、その関心をゲームからIT技術の方に向けさせて上手くのめり込めば、きっと大人顔負けのクリエイターが次々に誕生するイメージはありました。

そして農業とのコラボ。これもまた自分のイメージにぴったり。

もっといえば、小学生であろうとも、学校に行かないのであれば、無理に学校の代わりとなるような教育施設には入れず、そのままダイレクトに自然農家へ労働力要員として小学生インターンをさせても良いかと。

大切なのは、難しい漢字や計算ができて教科書の歴史を知っていることではなく、いかに自立し、人や社会のために貢献し、自分らしく生きることができるか。

農業、特に自然農は、自然の循環を学び、生きる術の原点を実践することで、非常に人間力や地球人力が身につきます。

都会で引き篭もっていた子供が、田舎の自然の中に来て、農作業をただやっているだけで、きっと自分なりの悟りを開くこともあるでしょう。

自然農家さんにとっても、子供とはいえ、慣れれば小学生でも労働力として非常に有難いことかと思います。

この農家がまた、コミュニティの中のものであり、コミュニティは農業以外にもレストランやカフェ、様々な事業やプロジェクトをやっていたら、子供も自分にあったプロジェクトや人々に関わり、大人と一緒に役割を任せていくのが良いと思っています。

教育や学校というと、ついつい

「大人が子供に教える」

という概念が前提ですが、一部はそういった面が必要だったとしても、その立ち位置では、次の時代にふさわしい学校の創造はいつまでも難しいように感じます。

だからといって、逆に子供から親、大人が学ぶとだけするのも極端過ぎるものであり、まずは大人や子供と分けず、お互い同じ土俵で一緒に様々な取り組みをするのが最初の駆け出しとしてはバランスが良いと思います。

その1つが農業だったり、料理に興味ある子供であれば、レストランやカフェで働きながら学ぶのも良いと思います。

給料は出ずとも、一方でまた学校でもないので、学費を払う必要もなく、またある程度は住む場所や食事を提供することもできるかもしれません。

ITが好きな子供は、どんどん学んでいき、子供でもアプリやゲームなども開発し、それを市場に投入して反応を見るのも面白いかもしれません。

もしかすると、大ヒットして大金が入るようなケースもあるかもしれませんが、そういった子供達の多くは、お金に関心がない場合もあり、それならそれはまたコミュニティのプロジェクトで、皆がワクワクすることに投資するのも良いと思います。

いずれにしても、学校や学校に代わるような場所にいって教育を受けることだけが子供の生きる選択肢ではなく、もっと大人と対等に自分が興味あること、できることには積極的に関わり、才能を発揮する道があっても良いかと。

一度、学校や教育という枠を超えた斬新な概念で、子供達の持つ可能性を開花できる方法を模索したいと思い、来年から農業法人やコミュニティを通して、そんな取り組みにもチャレンジできたらとは思っています。

8人に1人の落ちこぼれや社会不適合者と思われていた子供たちが、8人に1人のスペシャリストとして、子供の頃から大人や世間をあっと驚かせる実績を残せるチャンスは大いにあると思います。

かがみさんのお話を聞いていると、旧い概念が次々に崩され、様々なインスピレーションやビジョンが見えてきて、とても良い刺激を受けました。

でも、もう本当に子供たちは待ったなし。

あーしたら良いかも、こうしたら良いかもと、あれこれ考えているだけでは、もう時間だけが過ぎてしまうものであり、そんなことよりもまず行動で動こうと思います。

大事なのはお金をかけて立派な施設を作ったり、特殊な教育法を導入するのではなく、どこの地域でも誰でも簡単にできる受け皿のモデルであり、シンプルなものでなければ、日本中の「8人に1人」を救済することができません。

雛形を生み出す舞台の八ヶ岳で、何かモデルとなる取り組みをやれたらと思います。

その時は、是非様々な方々のお力添えを頂けたら幸いです。