1万円の本当の価値はいくら? | 天下泰平

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〜 滝沢泰平 公式ブログ 〜

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年明けから一気に始まった株価の乱高下。1日で1000円前後を上がったり下がったりと激しい動きを繰り返しながらも、昨年末に19000円もあった日経平均株価は20%以上下落して16000円となっています。

今のところ大幅に株価が上がり続ける見込みもなく、このままでは底なしに株価は下落し、15000円台、14000円台、はたまた再び1万円を切る日もそう遠くはないかもしれません。

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同じようなグラフとなっているのが円高ドル安の為替相場。2月頭には1ドル120円台であったのにも関わらず、この数週間で10円近くも円高となっています。

これは円高ではなくドル安とも言われており、いよいよ世界規模でドルに対する信用が本格的にぐらついてきたのでしょうか・・・。

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物々交換の時代から「みんなが価値を認めるもの」として、最初の交換手段のツールに選ばれた「金(ゴールド)」

そのゴールドの「交換券」として生み出されたのが「通貨」であり、硬貨はまだしも、誰もが日常「価値がある」と信じている“紙幣”も本来は「交換券」であり、つまりは「紙」であります。

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1万円札を見て目を輝かせる人も多いと思いますが、これは1万円札に「1万円分の価値がある」と皆が集団催眠のように信じているからであり、本来1万円札の原価は約22円なので、冷静に1万円の本当の価値を考えてみると、これは人の絵や模様が描かれた単なる「22円の紙」でしかありません。

原価22円の単なる紙が1万円となっているので、これを民間企業でやっていたら原価率0.22%の超ボッタクリ商売となっているわけですが、当然ながら通貨は中央銀行と呼ばれる国の機関が発行権を握っており、そして「金本位制」の時には裏付けとなる金がなければ通貨は発行できないものでありました。

ところが、金本位制も終わった今、何の裏付けもなく「国家の信用」だけを武器にドル紙幣を無尽蔵に刷り続けており、さらに驚くべきことは、これを公的な中央銀行ではなく民間でやっているのがアメリカという国になります。

アメリカは世界の金融市場でボッタクリ商売を飛び越えた完全な詐欺商売をしているのです。

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アメリカの中央銀行といえば「FRB(連邦準備制度理事会)」。表向きはどこの国にもある中央銀行の公的な機関の印象を与えてはいますが、実は今も昔も一般の民間企業であることは有名な話です。

このFRBのシステムは、ウィルソン政権下の1913年に成立した「連邦準備法」によってでき上がったのですが、この連邦準備法は、通常のアメリカ政治ではありえない、日本のお正月期間である12月23日というクリスマスの時期を狙ってこっそりと準備されて可決されました。

これを主導したのは、ロックフェラー、モルガン、ワーバーグ、ハリマン、ロスチャイルドの代理人ヤコブ・シフといった財界トップ達です。

彼らは1907年にアメリカで発生した金融恐慌を見て、アメリカにも金融政策を統制する中央銀行が必要だと考え、それを自分達で経営できる法律と機関を実際に作ってしまったのです。

民間会社がドル紙幣を発行できる。

こんな異常事態が今まで黙認されていたのが奇跡的なことに思えますが、当然ながら奇跡でも何でもなくすべてが仕組まれた計画であって、アメリカという国家自体がすでに意図的に作られて運用されている会社のような組織であり、社長が大統領だとしても、その奥には株主となる世界的な財閥が何人もオーナーとして君臨しています。

逆らう経営陣や社長(大統領)がいれば消されるのみ、他にも歯向かう国家があれば世界の敵国として潰されてしまいます。

そして、世界の基軸通貨となったドルは、ただ紙を刷るだけで世界中の資源をタダで奪っていくことができるようになったのです。

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お金(紙幣)自体は本当は価値はないのに、いつからか交換券だったお金そのものが「みんなが価値を認めるもの」という位置付けとなってしまいました。

ところが、価値があると思っていたお金は、何の裏付けもなく打出の小槌ように無尽蔵に増やせるインチキシステムで出来上がっていることがわかり、その紙幣の持つ幻の価値に世界中の人々が気づいた時に現在のお金ですべてが出来上がっている社会は崩壊へと進みます。

集団催眠のような「信用」によって成り立っていた紙幣の価値も、この信用を失ったら最後、あっという間に1万円札も原価22円の紙切れに早変わりし、世界中に無尽蔵にばら撒かれたドルに至っては紙切れどころか紙クズのような扱いとなってしまいます。

「お金ですべてが買えていた時代の終焉・・・」

食べるもの、着るもの、住む場所のすべてをお金で買う時代においては、今を生きるにも明日を生きるにもお金が必要であり、そのお金が使えない、なくなった時には、今日も明日も未来を生きることが出来ない、自分の命を買えない状況へと多くの人々が追い込まれてしまいます。

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そんな紙幣の危機を生み出すドルの本当の価値に気づいた国々や人々が、ジョーカー(ドル)のなすりつけあいをしており、いつ紙クズに切り替わってしまうかわからないドルをいち早く金(ゴールド)などの現物に切り替えています。

世界で一番価値がないのがお金(ドル)であり、やがてゴールドなどの現物が交換ツールとなる貨幣制度が始まる前の過去の時代の仕組みに一時的に戻るような雰囲気にもなっていますが、結局のところ現物も持っているだけでは食べられるものでもないので、金融危機が長期的になれば最終的には人間にとって生きるに必要なもの「みんなが価値を認めるもの」になります。

お金よりも現物、現物よりも土地などの不動産、それも都会の土地やビルを持っていても価値はなく、田舎の農地や水源地こそが人類にとって最も価値が高い存在となりますが、それはあくまでも個でいる分離の時代の最大価値であり、現実的には人との繋がりのある調和の時代においては、最終的に価値のあるのは「仲間(絆)」となります。

なぜなら、お金がなくても現物がなくても、土地も農地も何も所有物がなくても、人間が生きるに必要なものや資源、土地を持っている人と「繋がりを持っている」だけで、その助けを受ければ生きるに困らない環境を手にいれることができるからです。

もちろん、ただ依存するだけでなく、その代わりに自分のできることで人のために役立ち、持ちつ持たれつの助け合いの関係性がある程度は必要とはなりますが、本当にお金がなくとも豊かで循環できる社会生活を営んでいる個人、グループやコミュニティともなれば、そこに物々交換や対価交換といった価値観もなく、それぞれがGIVE&GIVEの精神で与え合うこと、一方的に受け取るだけでも皆が幸せでいられる環境となります。

なぜ、今は講演会などでも自給自足の必要性や循環できる自立コミュニティの創設を推進しているかといえば、やがて来る可能性の高い経済クラッシュ、世界的な金融危機によるお金の時代の終焉に備えるためであり、食料を中心に国民が生きることを100%自国で自給出来ていない国家においては、お金で外から食料もエネルギーも「買えない事態」となった場合、それまでお金の世界に依存してぶら下がって生きていた、生かされていた人々は飢餓の状況へと追い込まれてしまいます。

「世界的な金融危機、そんなことが起こるはずがない」

大地震が起こる、富士山が噴火する、自然災害に関しては日々意識を持って「備蓄、備蓄・・・」と対策を練っている人も大勢いますが、金融危機が起こった場合に関しては現実的にどう対処しようか動いている人は、まだ少ないかもしれません。

お金の崩壊は自然災害よりも実質的な被害が大きく、犠牲となる人数もケタ違いとなります。

局地的な自然災害であれば、被害は一時的なものですし、他の地域、他国からの支援などによって生き残った人々の今後の人生はある程度補償されますが、お金の世界の崩壊は世界同時大災害のようなものであり、隣人も隣国も世界中誰も助けてくれない状況となります。

ただ、自然災害とは違って実際は何も起こっていないのにも関わらず・・・。

ここが冷静に考えたら不思議なことでもあり、お金の価値が消えたとしても、当然ながらお金そのものは消えるわけでもなく、もっといえば世界中から食料やエネルギー資源が消えるわけでもありません。

人間が勝手に作ったお金のルールやシステムが壊れる以外は、現実社会においては何も変わらずいつも通りの時間は流れており、これまでと同じ太陽が昇って日が沈む宇宙と地球の営みがあるだけです。

もし地球上に100人しか人間がいなくて、その100人でお金の社会を作って運営していたのが、ある日に人々の意識や考え方が変わってお金の価値が消えることになったとしても、その100人が合意の上で「お金を使わなくても助け合って今まで通りの生活をしよう」と決めれば、誰も困らずに「お金が介在しないだけ」で昨日までと変わらない社会生活を継続できます。

100人だけの地球ならできることを100億人でできるか?

そんな現実を未来に突きつけられそうですが、今は国境や人種、1つになれない分離の世界だからきっと難しい・・・というか無理だと思います。

だからこそ今は、100人でも、1000人でも、1万人でも合意のもとの助け合いの社会を各地に作っていくことが求められており、そして、そこで必要なのは「仲間(絆)」となります。

「お金の社会が終わる?そんなバカなこと起こるわけがない」

今の現実が永遠と続くと考えている人にとったら、ある日にお金が突然使えない、価値がなくなる時が来るのは信じがたい未来かもしれませんが、世界恐慌だってそう遠くない過去にも起こっており、日本でも預金封鎖などの事態はつい70年ほど前にも起こっています。

そして何よりも、臨死体験を3回も経験し、三途の川の先にあるタイムスリップを通して未来を見てきた木内鶴彦さんは、近未来に起こった大惨事は世界規模の天変地異や富士山の噴火などではなく、お金の価値がなくなる事態であり、日本でも都会を中心に家の冷蔵庫からスーパー、どこにも食料がなくなってしまい、その先は狂気の状況へと陥った国民同士の血の争いの世界であったそうです。

「転ばぬ先の杖」として、そういった事態が起こった場合にでも影響を受けない地域を創出することが必要であり、それが木内さんが見てきた「未来型の村」の姿です。

その村の形は規模に応じて3パターンありますが、八ヶ岳は、その中でも最小規模のAプランで動いており、また具体的な形になった時にはブログ等で告知していけたらと思います。

いずれにしても、今は「仲間(絆)作り」が大切な時期であり、同じ価値観や意識を持った人々同士が繋がるタイミングだと思います。