X1.8フレアが発生 | 天下泰平

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※本日12時04分に発生したX1.8の太陽フレア

 しばらく静かだった太陽活動ですが、先日より太陽の東側から姿を現した1598黒点群はかなり元気であり、出てきて早々にM9.0という最大規模のXクラスにひけをとらないフレアを発生させていました。

その1598黒点群から、本日の午後12時04分に約3ヶ月ぶりにX1.8というXクラスのフレアが観測されました。

尚、太陽フレアについては以前に簡単にまとめた一文があるので、以下をご参照下さい。


<太陽フレアについて>
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※昨年3.11直前のフレアの状況

フレアの規模はX線の強度(規模)により分類されます。
低い方からA、B、C、M、Xの5段階のクラス(等級)があって、Cクラスで小規模、Mクラスで中規模、Xクラスで大規模のフレアとされています。5段階評価の通知表みたいですね。

さらに地震の「マグニチュード」みたいに、各クラスの規模は、1~9の番号で細かく数値で分類されています。5段階評価の中に、さらに10段階評価があるといった感じです。「中の下」とか言ったりするみたいな・・・。

規模の大きさの比較は、単純な計算です。

例えば、A4のフレアは、A2のフレアの2倍の規模であり、フレアの規模が10倍になると、フレアのクラスも1段階アップすることになります。A10はB1になり、B10はC1・・・と表記します。

ただし、Xを超えるクラスは設定されていないため、Xのクラスでは10以上の数字も使用します。
X1の10倍のフレアはX10、20倍のフレアはX20となります。

画像は、東日本大震災直前(3/8-3/10)のフレアの状況です。
大震災直前はいかに太陽が激しいことになっていたかわかるかと思います。

太陽のフレアは、磁気エネルギーを放出し、地球に飛んできます。太陽のフレアが起こると地球の電波系に障害を与えるとニュースでも言っています。

この磁気エネルギーは電波障害だけでなく、地球内部まで入り込み、マントルやマグマを活発化させます。これが、地震や火山の噴火のきっかけとなるのです。ただし、磁気エネルギーの方向が地球に向いてなければ、Xクラスのフレアでも影響がない場合もあります。

 太陽フレアの影響が地球にやってくると地震や火山の噴火が起こりやすくなります。

ただ、太陽フレアが発生したら必ず地球に影響があるわけではなく、CME(Coronal mass ejection=コロナ質量放出)というプラズマの塊が放出される現象がフレアと一緒に発生しているかがポイントとなり、また仮にCMEが発生していても地球方面に向かってなければ影響は受けません。

今回発生した1598黒点群のX1.8フレアでCMEが発生したかどうかの詳細はわかりませんが、もし発生していたら次にCMEの方向を確認しておきたいと思います。

太陽フレア、CMEの影響は発生から約31時間程度で地球にやって来ると云われていますので、もし地球方向にやってくるとなると、明日の夜頃から何か変化があると思います。

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 また、太陽風磁場の南北成分というものが大きく南向き(画像の「-」の数値)を示す時は、地磁気が乱れて地震が発生しやすくなります。

現在の時点で少しですが、南向きが続いているので、この数値の動きも注目しておく必要があると思います。

まぁ、10月は30日の満月までは彗星近日点なども特に何もないので、仮にCMEの影響を受けても日本での巨大地震のトリガーにはならないでしょう。

ただ、東日本大震災から1年半以上が過ぎ、何かと話題となった2012年も残り僅かとなってきましたが、あまりにも静か過ぎるのも不気味なところなので、災害は忘れた頃にやってくることを念頭において日々防災の意識は高めておいた方が良いですね。