人は誰しも、心のどこかに「後ろめたい思い」を抱えてしまうことがあります。小さな嘘、隠しごと、自分でも認めたくない弱さ。そうしたものを抱えたまま日々を過ごすと、不思議なことに言葉に力が宿らなくなります。
何かを問われても、はっきりと答えることができない。説得力のある言葉を選べない。いつもどこか言い訳がましく、逃げ道を探すような話し方になってしまう。自分でも気づかぬうちに、誤魔化しの姿勢が染みついていきます。
そしてその生き方を続けていると、二つの道のどちらかに進んでしまいます。
ひとつは、自分自身が嫌いになり、生きているのが辛くなる道。
もうひとつは、感覚が麻痺してしまい、白々しい言葉や態度を平気で続けてしまう道です。
どちらにしても、本当に望んでいる生き方ではないはずです。人は敏感です。こちらが「後ろめたさ」を抱えていると、言葉に滲み出てしまい、態度に現れてしまう。本人はうまく隠しているつもりでも、多くの場合は相手に伝わっています。
だからこそ、正直に生きることが大切です。正直であることは、時に怖さや痛みを伴います。弱さをさらけ出すようで、恥ずかしく感じることもあるでしょう。しかし、それを受け入れ、逃げずに向き合ったときに初めて、心は軽くなります。
正直さは、自分を楽にし、人からの信頼を生みます。言葉に力が宿り、相手にまっすぐ届くようになります。どんなに飾った言葉よりも、正直なひと言のほうが人を動かすのです。
逃げずに向き合う勇気。これこそが、自分を救い、人との絆を深め、心豊かに生きていく道だと思います。
