独立を決意した出来事② でお話したスタイリストAはとても美容の仕事が好きで、技術に対してものすごい研究心を持っていました。


特に、スタイリストAのカット技術は知識と練習量がはんぱじゃなく、私も一緒に働いている期間はとても勉強になりました。


「コイツには敵わないな。」

キャリアは私の方がありましたが、スタイリストAに抜かれるかも知れないと感じていました。


しかし、何故か私は、自分の脅威になるであろうスタイリストAに嫉妬しませんでした。(むしろ嬉しかったと思います。)



スタイリストBは、とても目立つ存在で接客に長けており、入店してからすぐに指名客がつき始めました。

「どうやったらあんなに早くお客様の心を掴めるんや!?」


私は不思議に思っていました。


技術面に関しても素直さがあり、他のスタイリストから柔軟に技術を吸収している様に見えました。


私もしばしば夜遅くまでスタイリストBのレッスンに付き合いました。


あの頃は、仕事が終わった後、休日も私とスタイリストA、スタイリストBの3人でよく行動を共にし、店の事や、技術の事などを常に話し合っていました。


今想えば、あの頃は仕事とプライベートの境界線は全くありませんでした。


それが私は楽しくて仕方がありませんでした。


良きライバルであり、良き友人である。そんな良い関係が3人の中に築かれていた様に思います。



しかし、次第に他のスタッフに対して、愚痴を言うことが増えてきました。


恥ずかしながら、私は店長という立場にありながらもそれを否定せず、賛同してしまいました。




そうなってくると、いつの間にか、私達3人の考えが、よく分からない正義感に変わっていました。




「俺たちの正しさを証明したる!!」




アシスタントのスタッフ4人中、3人が私達についていけないと仕事をボイコットし、店は崩壊しました。