コスタリカには世界遺産に登録されている場所が3つある。
パナマ国境にまたがり、コスタリカ最高峰である
チリポ山(標高3819m、富士山より高い!)を含む
「ラ・アミスター自然保護区群国際公園」
『ジュラシックパーク』のモデルであり、ハンマーヘッドシャークや
マンタ、キングエンゼルフィッシュが見られるダイバー憧れの島、
「ココ島国立公園」
そして、コスタリカ北西部、中米最大の乾燥林地帯に位置する
「グアナカステ国立公園」である。
いずれも自然遺産として登録されている。
このグアナカステ国立公園、他の2ヶ所に比べ知名度が格段に低い。
例えば『地球の歩き方 中米 ‘05~’06』にも
巻頭カラーで世界遺産であることに触れられてはいるものの
それ以上の紹介は一切ない。
また、地元民に聞いても知らない人が多い。
世界遺産に登録されているにもかかわらず、である。
そこで今回、その謎を探るべく行ってみることにした。
場所は、1月に訪れた「サンタ・ロサ国立公園」の隣。
コスタリカ北西部最大の町リベリアからバスに乗り
運転手に公園入口で降ろしてくれるように頼んだところ
北へ40分ほど走ったところで停車。
今は乾季、観光客も多いだろうな、などと考えつつバスを降りると
誰もいない…。
最近、この展開にも慣れてきたため
さほど落胆することもなく、砂利道をてくてくと進む。
5分ほど歩いたところで、事務所らしき建物を発見。
近くにいたおっちゃんに話しかけたところ
「何しに来たんだ?」
と聞かれる。
観光に来た場所で目的を尋ねられるとは思わなかった。
これはバスの運転手に担がれたかな、と思いつつ確認してみると
やはりここは「世界遺産」に登録されている「グアナカステ国立公園」に
間違いなく、おっちゃんは管理人の1人であるとのこと。
話を聞いてみると、ここは観光用に開放しておらず
森林の保護と研究のために国立公園として管理されているらしい。
おっちゃんの主な仕事も山火事の防止だそうな。
この乾燥林地帯には「グアナカステ国立公園」「サンタ・ロサ国立公園」
「リンコン・デ・ラ・ビエハ国立公園」と3つの国立公園が並んでいるが
後者2公園を観光のために開発し
この「グアナカステ国立公園」は純粋に保護していくという方針のようだ。
「グアナカステ国立公園」の知名度が低い謎が解けたところで
公園内を散策してみることに。
整備はされていないものの、管理用の道が数本、公園内を通っている。
植生は「サンタ・ロサ国立公園」と似ていた。
1月には咲き誇っていたポロポロの花が散り、実がなっていた。
また、アントアカシアからは盛んにアリが出入りしていた。
ただ、より常緑樹が少なく、空気も乾燥していた。
なるほど、良く燃えそうな森である。
1時間ほど歩いてみたが、特に景色の変化もなかったため、引き帰した。
標識が全くない上に、おっちゃんがくれた地図と
自分の方向感覚が心もとなかったせいもあるが。
更に数時間進むと、山の頂上から素晴らしい景色が見られるそうなので
機会があれば、装備を整えてまた来てみようかと。
同じ世界遺産でも、屋久島のような
自然に対する畏敬を覚えるような場所ではない。
しかし、乾燥林という単一の植生が
「霞んで見える山の麓まで延々と続いている」という規模で
残されているのは、すごいことだと思った。