ぺしゃんこのうきわ。

 

まさに、今の状況そのもの。

 

なんて比ゆ的な。

 

いや、比喩的、というより、そのまま、でしかなくて・・・・

 

 

それは、二葉さんの転勤話を聞いた麻衣子の想い。

 

引っ越し用に荷物を片付けながら、

アルバムに気付く整さん。

 

それは二葉さんが、整さんに貰ったカメラで撮りためていたもの。

「気づかなかった。」

という整さんが見つけたのは、

キレイな花々の中にあった、自分の笑顔。

 

何枚もの、その笑顔は、まさに、

二葉さんが見つめ続けていたもの。

そして、

ずっと、そうであってほしい、と願っていたもの。

 

 

ああ、二葉さんはこんなにも、整さんが大事なんだ、と

ひたむきな、その愛情に

胸が痛くなる。

 

それに気が付いた、整さん。

 

 

愛宕さんの

「後悔だけはするな」

は、意味深。

きっと、すべては見えてないだろうけど、

何かを感じる鋭さのある彼女の言葉は

いろいろな、伏線。

 

そして、ちゃんと清算する整さん。

(あら、何のロゴ合わせ…)💦

 

夫についていく、という整さんに

「それでいいの?」

と問う田宮@田中樹@整さんの陶芸の師匠@(元)不倫相手(長!)

に、

「大切な人なの。思い出したの。」

と告げる整さん。

 

 

そして麻衣子の元へ届く

二葉さんのお誘い。

「部屋、予約してます。」

ってメールで、え!?

 

って思ってたら、カラオケでした。

 

もう、何という誤解。

上矢印(あらあら、これだから、スレた大人は…)( ´艸`)

 

で、

「これ、デートです?」

って聞いちゃう麻衣子の無邪気さ。

 

いや、無邪気なんかじゃない。

最期の、最後の、確認。

 

 

下の名前で呼ばれるって、より近しい関係に感じられる。

二葉さんに「麻衣子さん」って呼ばれて、

歓びを噛み締める麻衣子。

 

昔の部活の話で盛り上がる二人。

「こういう話、もっとしておけばよかった。」

っていう麻衣子。

それは、

そんな、どうでもいい話なんてできない、

切羽詰まった二人だったっていうこと。

ゆっくり距離を縮めたように見えて、

実は、お互いがお互いを必要としてた、

そんな切実な関係。

 

だったことがこの言葉から浮き彫りになってること。

麻衣子は気が付いているのかな。

 

そして、向かい合わせ、じゃなく

いつもの隣同士が

「いつもみたいでいい」

っていう麻衣子。

 

それは、お互いを見詰め合うんじゃなく、

同じ方向を見ている二人、という意味でもある

って思った。

 

そこに気が付いている、二葉、と

気が付いていない麻衣子。

 

「うきわの話です。」

という二葉が、

「浮き輪は、自分で膨らませないと溺れてしまうと思うんです。」

と語る。

 

でも、そのうきわも、

「なくても、自分で泳げるようになれればいいんじゃないか

と思うんです。」

 

それは、もう、自分は、泳ぎ始めた、っていうこと??

 

「頼りっぱなしで甘えた女でした。」

って言う麻衣子に

「それに救われてた。」

「頼られたいって言う下心があったんです。」

って言う二葉さん。

 

実は、二葉さんも麻衣子に頼っていた。

それをきちんと冷静に理解してる二葉さん。

「浮きわ、今までありがとう。」

って言われちゃうと、

本当にもう、お互いがお互いを浮きわ(救い)

にしなくていい。

もう、お役目は終わった、という宣言。


 

「ずるいなあ、そうやって優しいこと、言うから。」

 

麻衣子はきっと、そうやって宣言されても

まだ、気持ちが固まってない。

でも。

 

大好きな二葉さんがそう言うから、

そうするしかない。

自分がずるい、自分のせい、って

全部引き受けようとする二葉さんの大きさに、

麻衣子は、自分の立つべき位置を教えられたから。

 

 

そして整さんと

「もう一度、一緒に笑いたいと思ってる。」

という二葉さんに、

 

「私たち、最後まで本当に何もなくてよかった。」

という麻衣子。

 

ああ、ここが、これが「友達以上不倫未満」ということ。

 

「幸せに生きていきます。」

という二葉さんを見つめる麻衣子の優しい表情は、

戦友の勝利を祝う、友情以上の何物でもない。

 

「私も幸せに生きていきます。

そうしたら、二葉さんもうれしいですか?」

と問う麻衣子に

「はい」

と静かに応える二葉さん。

 

帰りのタクシーの中で、

今までのいろんな出来事を思い返す二人。

「二葉さんと話したいんです。」

って言う麻衣子を見ちゃうと、

本当は話さなきゃいけない人がいたんじゃあ…

って思う私。

 

「中山さんがうきわでした。」

という二葉さん。

 

それは

同じ秘密を抱えてしまったから、の親和性の始まり。

 

そして

それは、秘密が秘密じゃなくなったら、

向かい合うべき相手が誰なのか、

という一歩を踏み出してしまったら、

終わりになってしまう関係。

 

それをわかってた、二葉さん。

 

まさか、二葉さんが

整さんに言うとは思わなかった。

「実は、整さん以外に愛しいと思った人がいる。」

「ごめんね、これを隠していたら、整さんの前で笑えないと思って。」

「整さんは、僕の前で、笑える?」

 

優しい語り口で、

全然、相手を責めてない。

本当に、全く、責めてない。

 

すごいなあ~・・・・

ここが、森山さんならでは、というか。

森山さんだからこそ、というか。

 

このキャスティング。

凄すぎ!!

って改めて想う。

 

でも。

この言葉。

整さんの、心を丸裸にする言葉。

 

誠実だからこそ、

誠実すぎる言葉だからこそ、

もう、隠し事なんてできるはずもなく・・・・。

 

「私にも、あなた以外に愛しいと思った人がいました。」

 

うん・・・って肩の荷を下ろすかのように返事をした二葉さん。

 

この二人は、きっと今から

お互いをきちんと見つめて、

やり直せるんだ、って思えた。

二葉さんにとって、整さんとの時間は

やっぱり、かけがえのないものだったんだって、

整さんの、過去も含めて、

よそ見したことも含めて

全てが愛しいんだってわかる「うん」

 

「愛しい」

の言葉には、多くの意味が含まれると思ってはいたけど、

こんなに身につまされる「愛しい」

聞いたことがない。

ふう・・・・。

(けど、きっとあの二人にはお互いを「愛しい」

と思う時間だらけでしょうけどね)( ´艸`)

 

いよいよ、最後のお別れ。

 

万歳しちゃう麻衣子。

誰よりも、応援してます!

って気持ちに現れかな。

 

2人を見送ったあと、

「たっくん、浮気してたでしょ?」

って言っちゃう麻衣子。

うわ。いよいよ直球‥‥。

 

「ずっと、っていつ?」

ってうろたえつつ、答える夫くん。

 

うわ・・・・正直すぎって笑ってしまった。

 

「なんで何も言わなかったの?」

って言う夫くんに、

「最初は、傷つくのが怖かったから。

でも、それだけじゃなかったけど。」

 

傷つく、のは

もう、夫に愛されてない、必要とされてないって認めること?

それとも・・・?

って思ってたら、夫くん、なかなか鋭い突っ込みが・・・

(いや、突っ込みじゃないけど)(*>艸<)

「麻衣子は、俺のこと、本気で愛してた?」

麻衣子、それに、うん、って頷きながら

「ねえ、たっくんには居る?その人の幸せを考えるだけで

自分もうれしくなる人。

たぶん、そういうとこが、欠けとったんよ、うちら。

愛しとったけど、大切じゃなかった。」

 

夫くんは、きっと、麻衣子の幸せを考えて、

嬉しくなってたと思う。

でも、麻衣子はどうなんだろう?って思ってたら

「何も伝えてくれなかった。」

って言う夫くん。

 

でも

「生活は愛情でしょ!」

って言う麻衣子。

 

ああ、伝わってない、ってこういうこと。

この溝って埋まるの?

って緊迫感ある時間。

 

夫くんも黙っちゃうし、

麻衣子は、静かに笑ってるだけ。

 

 

 

そして。

次に現れた麻衣子は、

 

 

それを見た佐々木君は

「やればできるじゃないですか」

(ちなみにこの佐々木君も、ライダー出身!!!)左矢印

 

そして、

不動産屋さん。

 

こ・・・・この人は!!!!www

 

「304号室、大好きなんですけど。」

って、言う麻衣子。

そうだよね。

「304号室があればいいのに。」

ってあれだけ欲しがってたから。

 

でも、もう、自分には必要ない、って思えるってことは、

次の人生に踏み出した証。

 

 

水たまりを踏み越えて歩き出した麻衣子。

うきわ、に頼らず、自分で泳ぎだしてる。

 

麻衣子にとって、

最初の浮き輪は、夫くん。

 

でもその浮きわも浮気でぺしゃんこになっちゃって・・・。

 

そのあと、現れたのが二葉さん。

 

でも、これもまた、

二葉さんの意思でぺしゃんこに。

 

まさに、二葉さんが言ってた

『自分で泳げるといい。』

 

そこに踏み出したんだなあって。

 

 

麻衣子の力強さ。

 

それはもしかしたら、「剣道をやってた。小手が得意だった。」

っていう事と関連があるのかも。

 

小手技、って、調べたら、

「相手の動きをよく見るだけではなく、動きを予測したり動かしたりということも必要とされます。」

 

「面・胴・突のどれもが、相手を即死に至らせる技であるのに対し、

小手打ちは相手が剣をもつ手首を切り落とし戦闘力を奪う技です。

つまり少しでも失敗すれば、

相手がもう一度切り掛かってくる恐れもあります。

したがって、確実に一発で打突部位を捉えなければなりません。」

 

麻衣子は、

ようやく、これが得意だったころに戻れたのかもしれないね。

 

守りに入るんじゃなく、

攻めていかなきゃ、

人生は開けない。

 

 

 

これまた、大きなものを見せてくれました。

 

さすが、風間監督&本間プロデューサークラッカークラッカークラッカー