【Light in the Dark】#90 ふたつの命を見送った夏 | 笑顔な自分の続け方〜香りと色の癒し処 ふわりあん@函館〜

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北海道函館市の自宅でアロマトリートメントや
TCカラーセラピー,手相リーディングなどを行っています。

おばんでした流れ星

今日は、風邪っぴきの長男をやっと保育園に預けることができ、久々にゆったりした時間を過ごせた私。

二男のお世話は、長男のかまって攻撃やかんしゃくへの対応に比べたら、何の苦もない(笑)
長男の存在の大きさを、改めて感じました。


それでは、今夜もお送りします。
【Light in the Dark】第90話です。

※閲覧注意…記事中の一部に、お読みの方にとって不快に感じるかもしれない、生々しい表現があります。
そして、いつにも増して長文です。
あらかじめご了承くださいませ。

十字架直前の記事はこちら十字架


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#90 ふたつの命を見送った夏

2013年、夏。
忘れようにも忘れられない、ふたつの別れがありました。

ひとつは、同じ課に勤務していた先輩が突然倒れ、数日後に帰らぬ人となったこと。

あまりに突然すぎて、事実を受け止めるのに精一杯でしたが、目の前の机には花が飾られ、もう先輩の姿を見ることはない。

その先輩とは、同じ部署で働いたことが数回あり、仕事上でとてもお世話になった方で、倒れた日も普通に勤務していました。

40代後半という若さで、突然の病に倒れ、命を失う可能性…

誰にでもあると思いますが、身近でそんなことが起こると思いたくないし、あまり具体的には考えないですよね。

でも、先輩は、突然いなくなった。

どんな人の命も、常に死と隣り合わせにある。
そのことを感じずにはいられませんでした。


そして、それより少し前のこと。
私は、もうひとつの命を、一人ひそかに見送っていました。

生理が1週間ほど遅れ、淡い期待を持ちながら使った妊娠検査薬の《陽性》にうっすら線が入ったのを見た翌日、近所の病院に出かけました。

すると…
その時点の尿検査で陽性の反応はなく、胎嚢もまだ確認できないと言われました。

(でも、私も相方も見たもんね、赤い線…)
病院の間違いじゃないかと思いながらも、急に不安な気持ちが膨れ上がってきました。

一応、1週間後にまた来るように言われ、不安と期待が6:4くらいの感じで、その日を待っていました。

数日後の夜に、下腹部の重たく鈍い痛みと出血があり、トイレに駆け込んだ私。

次々と体から出てくる血の中に、ほんの数ミリのレバー状の固まりが目に入りました。

(これ、もしかして…赤ちゃん…?)

しばらくの間、その固まりを見つめたまま、次の動作に移れなかった私。

今考えれば、それが胎嚢かどうかなんて確認しようがないのですが、なぜか、このとき私には、お腹に宿ったちいさな命が出てきたとしか思えなかったんです。

涙が、次々と頬を伝いました。

ついさっきまで、お腹にいてくれたのに…
なんで今、出てきちゃったの?
私が、お母さんになるのに相応しくないから?


…ほとんど眠れずに迎えた翌日、仕事を休んで、病院に向かいました。

やはり胎嚢は確認できず、前日のことを話すと、おそらく今回は妊娠しておらず、少し遅れて生理が来たのだろうと言われました。

でも…でもね。

あのとき、絶対にお腹にちいさな命はいてくれたと、今も思ってる。

一瞬だけど、思い出すだけで悲しいけど、姿を見せてくれたから。

そして、その子は、私がちゃんと妊娠できる体だから大丈夫って教えるために、ほんの少しの間だけ、私のお腹に来てくれたんだな…
今は、そう解釈しています。


こうして、ふたつの命を見送った夏…

先輩の旅立ちからは、やりたいことを先送りにせず、叶えたい夢は早いうちに叶うように行動することが大切だと感じました。

そして、仕事が多忙な中での化学流産からは、もっと自分の心身をいたわり、妊娠を継続できる体と環境を早いうちにつくる必要性を痛感させられました。

そうなると、向いてない上に、それほどやりたいと思ってもいない仕事をやってる場合じゃない!という結論に達するわけですね。

さらに、この後、もはや神様にお膳立てされていたとしか考えられない、絶妙なタイミングで、ある出来事が起こりました…


第91話つづく〜