今日は、久々に息子を病院へ連れて行き、予防接種を済ませてきました。
病院に行くのも、最近ほとんど定期検診や予防接種のみとなり、丈夫に育っていることが本当にありがたいと感じる今日この頃です。
それでは、今夜も引き続き、お送りします。
私の世界観ブログ【in the Dark】第4話です。
#4 毒舌姫、誕生。
小さな頃から、自分の気持ちを伝えるのが苦手で、周りにうまく馴染むことができなかった私。
『何を考えてるかわからない』と面と向かって言われたこともありましたが、それでも、内なる思いを言葉にするのには、少なからず抵抗がありました。
とはいえ、やっぱり楽しそうにお喋りしている周りの子たちが羨ましかったし、自分もそうなれたらいいなぁと思っていました。
寂しかったんですね。
で、あるとき、そんな自分を変えよう!と思い、あることを試してみたんです。
それは…
思ったことをそのまま言う(笑)
すると…
『そこまで言う⁉︎かなちゃんウケる〜』
『しゃべると、意外と毒舌だよね〜』
何の飾りもなくストレートな発言を繰り返し、しばらくする頃には【おとなしいのに意外と毒舌】といったキャラ設定が、いつの間にかできあがっていました。
ここぞという時にピンポイントで、思ったことを思ったままハッキリ言うと、なんだか周りが笑ってくれる。
それを見て、あ、これウケてるんだ〜♪と思って嬉しくなり、それからしばらくの間、けっこう調子こいた発言を繰り返していました。
もちろん《ウケてる》というのは大いなる勘違いで、そこに気づくまでには、数年単位の長い月日が必要になります。
どうしてそんなに長いこと気づかなかったのかといえば、自分の発言を聞く相手の気持ちに無頓着だったこと。
言いたいことはたくさんあっても、いつもうまく伝えられなかった。
そんな自分がイヤで、もどかしくて。
変わりたいと思って、考えに考えた結果。
まずは、思ったまま、言ってみよう…と。
だけど、この段階では、相手のことなど眼中にないわけです。
先に自分の思ったことを伝えたい方が強くて、相手がどう感じるかまで考える余地がなかったという方が近いかな?
で、これはしばらく後に気づいたのですが、思ったことをそのまま言うにしても、内容は誰かの容姿や言動に対することを、思いつくままディスっていただけの話…
今思えば、この頃、本当につらかったことや、苦しかった気持ちって、ほとんど誰にも伝えられていなかったんですよね。
一生懸命に【言いたいこと言っちゃってる毒舌キャラ】をやっている裏で、本当に受け止めてほしかったいろんな思いは、心の奥にしまい込んでいた私。
その頃は、私の本音なんて、周りの人にとっては取るに足らなくて、きっと誰にも受け止めてもらえない…って、半ばあきらめていたのかなぁと思います。
そして、そんな私自身の経験から、ひとつ確実に言えることがあります。
人って、自分の気持ち、特に苦しみや悲しみをしっかり受け止めてもらえた経験がないと、他人の気持ちを思いやるという発想が持てないんです。
そうなると当然、誰かのそんな気持ちを受け止める方法もわからないし、誰かに優しくしたいという気持ちも、なかなか浮かんでこないんですね。
ついでに言うと、ありのままの自分を認めてもらえていない、少なくともその実感がないから、ありのままの他人を認めるという発想も持ち合わせていなくて。
そんな感じだから、軽々しく誰かの悪口も言えたんだろうし、そういうのを聞かされる相手の気持ちを考えることもなかった。
つまり、他人とのコミュニケーションを円滑にするための共感力や、人の気持ちに寄り添うという概念が、特に10代の頃の私には、著しく足りていなかったんです。
で、やっぱり親には、思ったことをそのまま言うことなど、到底できず…
特に、母親は、私にとって大きな壁だったんです。
〜第5話につづく〜