長い間愛読していたパンクロック雑誌DOLLで森脇美貴夫氏が連載していた音楽的生活様式という音楽的日常風景の報告メモが好きで、何度かこのブログでも真似してみたことをふと思い出した。

ということで、久しぶりに5月の日常風景を切り取ってみることに。


5月某日
いつものロックショップで80年代にリリースされたニューウェイブバンドのオムニバスアルバム都に雨の降る如くを見つける。 

発売当時、タイトルが妙に心に引っかかったのを思い出す。収録バンドはローザ・ルクセンブルク、パパイヤ・パラノイア、グレイト・リッチーズ等、懐かしのバンド名が並ぶ。プロデュースがヒカシューの巻上公一だったとは…。それにしても秀逸なアルバムタイトルだ。

これが思いのほか安かったので、他にもシルヴィ・バルタンのシングルなんかも一緒に購入。

帰宅後、シルヴィ・バルタンのフランス語のまったりとした感じの囁きに癒された休日の夜。キュート。


5月某日

この日もいつものロックショップへ。棚に飾られているCDの英国紳士風のイラストジャケットが目に留まり手にとる。一度聴いてみたいと思っていたニック・ロウのアルバムだった。

こういうジャケットとの出会いに間違いがあるわけがない。ということで迷わず購入。穏やかなカントリー・ポップスは58歳の今だからこそ沁みるのかも。と思ってたら、このアルバムリリース時のニック・ロウも58歳だったらしい。自分は、こんな粋な歳のとり方、枯れ方をしてるのだろうか?してないな。



5月某日
有給休暇のこの日は北広島市にある温浴施設へ。いつも通っていたススキノのサウナが老朽化で閉館してからは、少しだけ遠くのここへ来るのが定番に。今回は連れの他に市内に住む長女も誘って3人で。

平日の昼間は子供の姿もなく、ゆったりした気分で湯に浸かり、サウナを満喫。昨今のサウナブームでここにもサウナキャップを被った若者が数人。整うなんて呼ばれるブームとは無縁の自分には少しだけ違和感だが、まぁ、そんなことはちっちゃなことだ。一か月分の溜まった心の垢を落とせればよしということにしよう。


風呂から上がってノンアルコールビールを飲んだ後は、長女セレクトの蕎麦屋へ。 自分も前から気になっていた人気店。太めの手打ちはよくあるが、ここのは蕎麦は珍しい縮れ麺。一緒に頼んだアスパラの大きさに全員驚愕。



5月某日
朝から雨だが、注文していたCDを受け取りに近所のコンビニへ。

注文の品はギャレン&ポールのデビュー・アルバム。2023年、まさかあのポール・シムノンの新作が聴けるとは。雨の日に聴くのにぴったりなポップな仕上がり。先日のニック・ロウといい、なんだか粋な枯れ方をしてるロッカーのサウンドが今は殊更心地良い。

ギャレン&ポールの後は、週に一度の部屋の掃除とブログのアップを済ませ、酒のアテにポテサラと唐揚げをサクッと。唐揚げの方はすりおろした高野豆腐を衣にしてレンジで加熱する揚げないやつだけど、まぁまぁの出来と味に満足。油淋鶏っぽい自作タレも案外いける。

家人は自分以外に料理してもらうってだけで満足らしい。



5月某日
午前出社、午後から在宅の変則勤務。コロナが明けてからも原則在宅勤務が続き、丸一日出社となるのは月に1回、多くても2回というところ。


在宅勤務終了後は約1時間のランニング。マスクを外して走っても白い目で見られることはなくなったということで、この5月から再開。家での仕事モードをリセットする意味でもランニングを
再開できたのはよかったかも。これで減量できればなおいいのだが。


5月某日
この日は午前在宅からの午後出社。朝ゆっくりできるこのパターンが、実はありがたい。


仕事帰りにタワレコでパンクロック雑誌のBollocksを購入。

メジャーデビュー35周年のジュンスカの特集号ということだったが、そちらよりストラマーズの新譜リリース(4年振り!)の広告に目が釘付け。添えられたツアー日程に北海道はなし。そんなもんだろう。



6月某日(って、昨日のことですが)
なんだかなーなマンションの総会を済ませ、小雨の中いつものロックショップまで小一時間のウォーキング。途中、雨が激しくなり傘を差しながらのウォーキングになるが、そんなことも一興。


入り口から店内を覗くと客の姿はなし。まぁ、大体いつものことだが。


買い物は差し置いて、女性店主とバンドマンの話で盛り上がる。20代の頃はガレージ・パンクバンドで活躍していたらしい女性店主が語るバンドマンたちの暮らしっぷりが笑える。レコードやアクセサリーを買うことより、こんなひと時が心地よ
くてこのショップに毎週通ってるのかも。

ってことで、本日のお買い上げはスカルリングをひとつだけ。


帰る道すがら狸小路6丁目西端にある居酒屋で一杯。いや、一杯どころではないか。


近所の居酒屋が店を閉じてからは、ここの変形コノ字カウンターで飲むことが多い。一時間だけの飲み放題が飲み過ぎ防止に丁度いい。何杯飲んでも無料のあら汁を最後の締めにするのが自分ルール。

店を出る頃には雨も上がり、晴れやかな気分で歩いて帰路に。



さて、6月はどんな一か月になるのやら。いつもと変わらぬ日々の繰り返しの中に、ちょっとしたアクセントがあればそれだけでいいのかも。


ということで、今週も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。